ジュエリーブランド「HASUNA」の白木夏子さんが多忙な中、今でも頻繁に海外に飛び出すその理由とは? 「ユニバーサルな女」を目指すライター・ニシブマリエがインタビューする。

 世界に行くと、いろいろな景色を目にします。美しい景色や優しい人たちだけでなく、時にはストリートチルドレンを目の当たりにしたり、人種差別の嫌がらせを受けたり、スリなどの犯罪に遭うことも……。こういった社会問題が「自分ごと化」されるのが、旅のいいところだと思う反面、日本に帰国して少したつと、それらがだんだんと「他人ごと」に戻っていってしまうように感じます。

 そんな薄情な自分に後ろめたさを感じているから、ある女性にぜひ会いたいとインタビューを申し込みました。その人は、エシカルジュエリー「HASUNA」のCEO、白木夏子さん。

 白木さんは、ジュエリーが貧困問題の温床になっていることにショックを受け、2009年にジュエリーブランド「HASUNA」を設立。パキスタン、スリランカ、ベリーズなど世界10カ国の鉱山労働者や職人と共にジュエリーを制作し、日本におけるエシカル消費の普及に貢献されてきた方です。

 白木さんは、どうして世界の出来事を「自分ごと」にできるんだろう、どんな景色を見てきた人なんだろう、ソーシャルビジネスで起業ってどれくらい大変なんだろう、そんなことを聞いてきました。

左が白木夏子さん、右が聞き手のニシブマリエ
学びのお品書き
・「世界を少しでもいい方向に」が行動指針
・エシカルをもはや「当たり前」に
・最終的には「自分で決める」
・新しい資本主義の形を模索する

インドのアウトカースト訪問がすべての始まり

ニシブマリエ(以下、マリエ):いろいろなところで白木さんのご活躍を拝見しているのですが、HASUNA以外にもさまざまな活動をされているんですよね?

白木夏子さん(以下、敬称略):そうですね、基本的に全てHASUNAのために動いていますが、昨年は《Re.ing[リング]》という多様化する家族の在り方を考えるプロジェクトを高木新平くんのNEWPEACEと一緒に立ち上げました。あとは、素材の買い付けや次のビジネスの種を探しにイスラエルに行ったり、パキスタンに行ったり……。

マリエ:白木さんは体がたくさんあるか、1日48時間くらいあるんですか?

白木:いやー、私はちょっと多動気味なのかもしれないです。何かに興味を持つとじっとしていられなくて。私のおじいちゃんもよく言えば「多動力がある人」だったので影響されたのかな。