東アフリカの内陸国、ルワンダ共和国の首都・キガリにある和食レストラン「KISEKI」オーナー、山田美緒さん。現地のシングルマザーを積極的に雇っているという美緒さんに、「ユニバーサルな女」を目指すライター・ニシブマリエがインタビューする。前編「ルワンダで起業し、シングルマザーに雇用を 山田美緒」では、シングルマザー支援を行っている理由、男女平等と言われているルワンダの実情、ルワンダでの性教育や出産・中絶への考え方などを聞いた。

女性の社会進出、進まない性教育…

 ルワンダは1994年のルワンダ虐殺で国が大打撃を受けてから、現職のポール・カガメ大統領がさまざまな施策を行い、復興をけん引してきました。女性の社会進出もその一つ。国会にクオーター制(議席の3分の1を女性にする制度)を導入した結果、今では議員の約6割が女性。政治分野で、女性の存在感が最も高い国となっています。

 その一方で、性教育が進まず中絶も法律で禁止されていることもあって、若年妊娠によってシングルマザーになる人が絶えないという一面も。そんなルワンダで、学歴も職歴もないシングルマザーたちにKISEKIで「働き方」を教えているのが美緒さんでした。

 後編では、3人の子どもを育てながら、KISEKIのオーナーとしてバリバリ働いている美緒さんのバイタリティあふれる生活についてお聞きします。

学びのお品書き
【前編】
・あなどれない初等教育とロールモデル
・貧乏と貧困はちょっと違う
【後編】(今回はココ)
・夫を変えずに、環境を変えた
・異文化でビジネスをするということ
ルワンダ共和国の首都・キガリにある和食レストラン「KISEKI」オーナー、山田美緒さん
ルワンダ共和国の首都・キガリにある和食レストラン「KISEKI」オーナー、山田美緒さん