世界の美の事情にも詳しいダイエットの専門家・和田清香さん。連載第2回は、美の定義を覆す、新しいタイプの海外人気モデルに共感が集まり、人気になるという事象について解説する。美しさとは何か? 改めて考えてみたい。

第1回記事 ⇒ まだダイエットで消耗してる? セルフトリート時代だよ

ぽっちゃりの「プラスサイズモデル」はなぜ人気?

「世界の美の基準は急激に変化している」と語る和田さん

 「たるんだ二の腕じゃ、みっともなくて出せない!」「この太ももの脂肪をなんとかしないと、水着になれない!」などと、春から夏にかけて、毎年の恒例行事のように焦りだす私たち。

 でも、そもそも二の腕って、そんなに細くなきゃいけないの? 太ももはすっきり、シャープじゃないと水着になるのはダメ? 決められた「美のルール」があるわけでもないのに、追われるようにダイエットに必死になってしまう……。

 私たちはいつの間にか、「自分が感じる美の理想」ではなく、「誰かがつくり上げた美の幻想」に、無意識に縛られているのかもしれない。

 だが、世界の美の基準は、変わりつつある。

 2017年5月にフランスで、極端に痩せているモデルの活動を禁止する法律が施行されたのを受け、グッチやルイ・ヴィトンなど有名ブランドを抱える2大運営会社が、「痩せ過ぎのモデルは起用しない」という声明を発表。女性はフランスサイズで32以下(日本女性の場合:XSサイズ)のモデルのキャステングを禁止した。

 世界最大級の写真画像代理店であるゲッティイメージズでも、モデルの体形を修正加工した画像の取り扱いを禁止するなどの取り組みを始めた。

 また、ニュータイプのファッションモデルも登場してきている。

 欧米を中心に「プラスサイズモデル(大きめサイズのモデル)」がメジャーブランドのショーに起用されたり、有名雑誌の表紙を飾ったりするなど、ここ数年で大きく活躍の場を広げているのだ。

 「国籍や肌の色、セクシュアリティと同様に、『いろんな体形やサイズの人がいてもいい』というダイバーシティ(多様性)の考え方が、美の世界でも急速に広がってきています」(和田さん)

 現在、世界で活躍しているプラスサイズモデルは100人ほどだそうだが、中でも群を抜いて人気を誇るのが、アメリカ出身のアシュリー・グラハムさん。有名ブランドの広告やランウェイをはじめ、各国の『VOGUE』、米版『GLAMOUR』『SELF』など人気雑誌の表紙も飾るなど、モデルとして第一線で活躍している。