写真加工をせず、セルライトもありのまま公開

 アシュリー・グラハムさんの、豊満なバストと丸みのあるヒップをあらわにした水着コレクションの広告や、自身がプロデュースしたランジェリーラインをダイナミックに着こなす姿は、セクシーかつ芸術的。ボディが丸みを帯びて曲線的であることから、自分のスタイルを「カービィー(曲線美)モデル」だとも表現している。

 Instagramでも、写真の加工はせず、セルライトも隠さない。彼女は、ありのままの自分の体をポジティブに受け入れることの大切さを発信しているのだ。

 「アシュリーは、『ボディ活動家(ボディアクティビスト)』としても知られ、どんな体形でも劣等感を抱かずに自信を持ってほしいというメッセージを発信し続けています。彼女以外にも多くのプラスサイズモデルが同様のメッセージを自身のSNSにアップし、立派な二の腕やわきの下のはみ肉、二重、三重になったおなかも堂々と公開しています」

 「ただ、彼女たちは決して怠惰で不摂生な生活を送っているわけではありません。しっかりと運動や食事管理を行い、最新のメイクやファッションも楽しんでいる。いわゆる『モデル体形の基準』に合わせるための無理なダイエットは行わず、自分の心身がいかにヘルシー&ハッピーでいられるかを大事にしながら、自分らしいおしゃれを追求しているのです」

 そんなプラスサイズモデルたちの思いや生き生きと輝く姿に共感したり、勇気づけられる女性たちも多く、人気や認知度もグングン高まっているそう。

 細いだけが、美しいわけじゃない――。ファッションの最先端で今、「美しさ」の定義が変化している。和田さんが「必死にダイエットする時代は終わった」「無理なダイエットをするのはもうカッコ悪い」と強調するのは、こうした美の新たなムーブメントを感じ取ったことも背景にある。