若い世代が憧れる「シンデレラ体重」は危険

 皆さんは、「シンデレラ体重」という言葉を耳にしたことはあるだろうか? 2016年ごろから女子高生の間で話題になったもので、憧れのモデルやタレントのようにほっそりとキレイに見える「理想体重」として若い女性たちに支持されていた。では、そのシンデレラ体重とはどういうものなのか? 計算式を適正体重と比較してみよう。

<シンデレラ体重の計算式>
シンデレラ体重=身長(m)×身長(m)×20×0.9

<適正体重の計算式>
適正体重=身長(m)×身長(m)×22

 20~30代女性の平均身長である158cmで計算すると、適正体重は54.9㎏になるが、シンデレラ体重では44.9㎏と10㎏も差が出る。さらに体格指数(BMI)で見ていくと、このシンデレラ体重は18.5を下回り、明らかに「低体重」の判定となる。

 「痩せてきれいになりたいという気持ちは分かりますが、体重だけ落としてシンデレラ体重になったとしても、見た目が美しくなるわけではありません。『筋肉が少なく脂肪多めのシンデレラ体重』よりも、『健康的で適度に筋肉のある適正体重』のほうが、メリハリのある美しいボディに見えるものです」

 何より、痩せ過ぎは冷え性、生理不順などさまざまな健康トラブルにも発展しかねない。「将来的に不妊に悩んだり、低体重児の出産などにつながるケースもあります。無理なダイエットは自分の体だけでなく、未来の大切な人にまで影響を及ぼすことをぜひ考えていただきたいです」

 と、ここまで強調するのは、和田さん自身、10~20代の時に無理なダイエットを課し、たびたび失敗を重ねてきたから。痛い経験があるからこそ、痩せることよりも、「健康美の大切さ」を訴える。