スリムなボディを目指す運動やエクササイズ、義務感でおっくうになっていない? 連載第5回では、専門家の和田清香さんがダイエットの呪縛から解き放つ、運動への新しい考え方と気軽にできるエクササイズを紹介する。

第1回 ⇒ まだダイエットで消耗してる? セルフトリート時代だよ
第2回 ⇒ 「痩せている=美しい」は古い ボディも多様性の時代
第3回 ⇒ 無茶無知なダイエットは卒業、一生ものの美習慣に変えよ
第4回 ⇒ 和田清香 1日5食生活で自分流の食リズムをつかむ

きつくて、楽しくない運動、続ける意味はある?

楽しくない運動を無理に行っても、続かなくて当たり前と言う和田さん
楽しくない運動を無理に行っても、続かなくて当たり前と言う和田さん

 「今度こそ、スリムになろう!」と、ジムやヨガスタジオに入会したものの、結局続かなくて幽霊会員になってしまったり……。毎朝、ジョギングや腹筋をしようと決めたのに、続かなくて3日坊主で終わってしまったり……。もう、そんな 『無理な運動やエクササイズ』を自分に課すのは、やめてみてもいいのでは?

 「その運動やエクササイズをしていて心地いい、楽しいと感じるなら良いのですが、楽しくもないし、毎回きつい、気が重いと思うなら、それは合っていない証拠。向いていないのにもかかわらず、『またやらなきゃ!』と無理に再開しようとしたり、そんな『続けられない自分』を責めたりするのは自分に優しくないですよね。余計に心身を消耗し、ますます自信を失ってしまいます」

 和田さん自身も過去にダイエット目的でジムに入会し、筋トレやエアロビクスに励んだものの、結局続かず、「続けられない私ってダメかも……」と落ち込んだ経験があるそう。

 でも、子どもの頃から踊ることが大好きで、小学校時代にバレエを習っていたことを思い出し、30歳を過ぎてから気分転換も兼ねてレッスンを再開。踊ることの楽しさや解放感から無理なく続けることができ、自然と体形も理想に近づいていったという。

 「『痩せなきゃ!』と目標を立てるよりも、楽しんで体を動かそうと思ったことがよかったのかもしれません。体を動かすことで気持ちが明るくなったり、仕事もテキパキ進められるようになったりと、痩せること以上に心身の調子が上がったことが嬉しかったですね」

 ニューヨークのスタジオに度々視察に訪れるなど、アメリカのフィットネス&美容事情に詳しい和田さんによると、「ニューヨーカーたちは、そもそもダイエット目的で運動する人は少ない」という。それはどういうことだろうか?