運動や食事療法を取り入れても、見た目が不健康で貧相になってしまったら、それは美しいとは言えない。本連載の最終回は、専門家の和田清香さんが美しさにおいて大切な「フォルムと質感を磨く」ためのボディケアを紹介する。

第1回 ⇒ まだダイエットで消耗してる? セルフトリート時代だよ
第2回 ⇒ 「痩せている=美しい」は古い ボディも多様性の時代
第3回 ⇒ 無茶無知なダイエットは卒業、一生ものの美習慣に変えよ
第4回 ⇒ 和田清香 1日5食生活で自分流の食リズムをつかむ
第5回 ⇒ 和田清香 楽しくない運動からの解放 簡単エクサ4種

「痩せ肥満」 スキニーファットはいただけない

 「細いだけ、痩せている=美しさではない」ことが、これまでの連載記事を通して少しずつご理解いただけただろう。

 実際、無理な食事制限や有酸素運動によって体重を落とした結果、「スキニーファット(隠れ肥満)」になってしまう可能性も高い。

 スキニーファットとは、見た目が細く、体重も標準以下なのに脂肪が多いという「隠れ肥満」のこと。筋肉量が少ないために、代謝が悪くなり、むくみや冷え性などを様々な問題を引き起こすリスクもある。このような一見痩せ形の体形は健康的ではないとされ、海外ではいち早く問題視されている。

 健康面だけではない。見た目の面でもボディにメリハリがなくなり、女性らしいしなやかな曲線美とは程遠くなってしまう……。

 「フォルムや質感こそ、美しさの大事なポイント」だと和田さんは強調する。

 「体重がどのぐらいかよりも、ボディがしなやかなカーブを描き、引き締まるところが引き締まっている。お肌もハリがあり、みずみずしい輝きとツヤがある。そんな生命力あふれる姿に人は魅了されるものですよね。代謝が悪くて体がむくんでいたり、肌がカサつき、しぼんでいたら、美しさとはかけ離れてしまうのではないでしょうか」

 そのためには、マッサージによる日々のボディケアも大切。そこで、和田さんが毎日実践しているという、自分をいたわる「セルフトリート」なマッサージ法を教えてもらった。