入社後の「ポテンシャル」を感じさせることが重要

 転職活動では、「どんな経験をしてきたか」「どんなスキルを持っているか」をアピールしようとしがちですが、それ以上に「今後成長していくポテンシャル」を相手企業に感じさせることのほうが重要だと、長谷川さん、江崎さんは口をそろえます。

 「変化のスピードが速い今の時代、企業は『継続して学習していける力』を重視しています。例えば、TOEICスコアが『今、800点あります』より『この1年で500点から700点にアップさせました』と言ったほうが相手に響く場合も。目標に向けて具体的に行動していることを伝えるようにしましょう」(長谷川さん)

 「未経験の仕事に転職する場合も、『入社後の研修ですべて教えてもらえばいい』という意識ではダメ。自分なりに勉強を始めている人が評価されます」(江崎さん)

 企業がポテンシャルを感じる人とは、つまり向上心や成長意欲が認められる人。受け身ではなく自主的に学んでいることを伝えることで、それを感じてもらえるというわけです。

 また、面接の場面で意欲を伝えるのに絶好のチャンスがあると、江崎さんは言います。

 「面接の終わりがけに、企業側から『何か質問はありますか』と聞かれます。この時の反応で、その人の意欲のレベルを見極めている面接担当者は少なくありません。質問を全くしない応募者、質問に対する面接担当者の回答をあっさり聞き流す応募者などは、意欲を疑われるケースもありますね。事業や仕事内容について、より深く的を射た質問をしてくる人は、興味が強く、意欲も高いと見られます。ぜひ『逆質問』を準備した上で面接に臨んでください」(江崎さん)