汗の悩みは医師に相談、それが改善の近道
──では、どんな症状や悩みを抱えていたら皮膚科などを受診すべきでしょうか。
「目安となるのが『汗の悩みチェックリスト』です。過剰な汗が6カ月以上認められ、2つ以上の項目に当てはまった人は、一度皮膚科などに相談してみても良いかもしれません。これ以外に、どんなことでどれくらい困っているかや、持病などを問診した上で多汗症と診断します」
──多汗症と診断された場合、どのような治療を行うのですか。
「汗が出る部位や症状の度合いによって変わりますが、ワキの場合は塗り薬、注射、手術など選択肢は様々あります。当院では塗り薬から開始し、コントロールが不十分の場合は注射を行います」
──普段の生活の中で心がけることはありますか?
「汗をかくこと自体に害はありません。ワキの多汗症は、精神的発汗と言って、苦手意識、緊張、失敗などの精神的な要因が症状を悪化させている場合もあります。日頃からポジティブマインドを心掛けることも大切です」
──多汗症で悩む方へメッセージをお願いします。
「一人で悩み抜いた末に受診される方が多いですが、悩みを打ち明けるだけで改善が見られるケースもあります。もっと気軽に医師や病院を“心の拠り所”として、相談してみてください」
汗は誰もがかくもの。とはいえ、そんな汗が、パフォーマンスに影響を及ぼしてしまっては元も子もありません。悩みを抱えている人は、汗が気になる季節が来る前に、病院へ足を運んでみましょう。