面談で課題を見直し、経営に生かす

片桐 融資後にも地域創業アドバイザーが無料で面談を行うこともこの事業の特徴です。その点についてはいかがですか?

城宝 一番感じているのは、年3回面談をしていただけることで、課題を見直す機会になるという点。経営陣で反省会はしますが、それはあくまで会社の中の話。第三者の評価を受けることで、他社と比較した視点で見られることはとても重要だと思っています。

渡部 面談では課題や目標を明確にする質問をされるので、私も様々な気づきを得ることができます。それによって、安心して事業を進められます。

片桐 そうですね。起業家は基本的に一人で考えることが多いですからね。地域創業アドバイザーに相談できるシステムはぜひ経営に生かしてほしいと思います。お二人は早い段階で起業プランが固まっていたようですが、起業したいけれど、何がしたいかはっきりしないという方も多く、そういった方も女性・若者・シニア創業サポート事業を利用することが可能です。無料の創業セミナーや事業計画書作成支援セミナーを開催していますので、まずはそこに参加してみて、一歩を踏み出してもらえれば。「セミナーに参加したことでアイデアを固めることができました」という声もよく聞きます。

城宝 最近は女性の起業支援が手厚くなり、チャンスが身近になったと肌で感じています。

渡部 一人で考えているだけではなく、人に話してみることでアドバイスももらえるし、賛同してくれる人がいるかもしれません。それによって実現に近づくと自分の体験を通して思っています。

片桐 確かにそうですね。最後に、これからの目標を聞かせていただけますか。

城宝 私は社会福祉費が膨らみ過ぎて国が破綻するのではないかと危惧しています。寄付プラットホームという形で支援ができる体制を民間企業でつくろうというのが会社設立の目的ですので、そこをどんどん強めていきたいと思っています。100年後の日本は私たちの世代がつくっていかないといけないですからね。

渡部 私は現在、介護サービスがメインの事業内容ですが、高齢化社会が進むなか、シニア層に向けたビジネスモデルをさらに展開していけたらいいなと考えています。

片桐 素晴らしいですね。女性にとって起業は自分らしく働き続けるだけでなく、子育て、介護とのワークライフバランスを考えるうえでも選択肢の一つになります。この事業によるサポートで女性の起業の裾野が広がっていくことを願っています。

(文/中澤小百合、写真/起定伸行)

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 「女性・若者・シニア創業サポート事業」とは、信用金庫・信用組合・地域創業アドバイザーが連携し、東京都内での女性・若者・シニアによる地域に根ざした創業を支援する事業。

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