騒音や嫌がらせを防ぐには

 騒音や嫌がらせのトラブルについても聞いてみました。小泉さんによると「相手が若い女性と分かると苦情を言いやすいと感じる人もいて、管理会社を通さずに直接苦情を言ってくるケースもある」そう。

 「騒音はマンションの造りの問題もありますが、共用部分の掲示板に騒音についての注意などのビラが貼ってあるような物件はやめたほうがいいでしょう」。また、「隣の部屋や上下階の人のベランダの様子を見るのも一つの手。物置になっていたり、ごみが放置されていたり、ベランダの使用状況でどんな人が住んでいるか分かることもあります」

 「最近では外国籍の人が多く、日本人じゃないと嫌というオーナーの意向は変わり始めた」とも。「外国人は習慣や文化が違うということもありますよね。たくさん友達を呼んでパーティーをする人もいれば、部屋をまた貸しをする人もいる。それが嫌な人は内見時にしっかりと確認するのがいいでしょう」

チェックポイント4
トラブルについての掲示板やベランダの様子

3月までは混雑 早めに動くのが吉

 引っ越しまで時間がないからと、焦って物件を決めてしまうとのちのちトラブルの原因になってしまうことも。自分に合った安心できる物件を探すためにも、会社の転勤などが決まったらすぐ動いたほうが良さそうです。「引っ越しシーズンの3月末まではとても混雑するので早めに動いたほうがいいでしょう。もし急ぎでなければ、ゆっくり物件を見ることができる5、6月をお勧めしています」(小泉さん)

doors世代 ひとり暮らし物件のチェックポイント
1.建物や部屋が外からどう見えるか
2.オートロック付きでも安心しない
3.駅から物件までの道のりや環境
4.トラブルについての掲示板やベランダの様子
小泉厚子(こいずみあつこ)
小泉厚子(こいずみあつこ) あつまる代表取締役。短大卒業後、マンション売買・土地・再開発事業・賃貸管理業などの不動産業界歴15年を経て、平成26年10月にあつまる不動産を開業。現在女性スタッフ9人と女性専門の部屋探しを行っている。宅地建物取引主任士と防犯設備士、行政書士の資格を持つ。

取材・文/齋藤有美 写真/PIXTA