酪酸を産生する酪酸菌を増やし腸にエネルギー補給を
有用菌が作り出す酸の働きによって大腸を活性化するアプローチが、これからの腸活のポイント。その鍵となるのが酪酸だ。
では、酪酸を活用するにはどうすればよいのだろうか。
「一つは酪酸を産生する酪酸菌のエサとなる食物繊維を十分に摂ること。最近の20代女性の食生活を分析してみると必要な栄養が足りていない。特に、食物繊維は圧倒的に不足状態。野菜やきのこだけでなく、大麦など食物繊維が豊富な穀類も積極的に摂りましょう」(西沢さん)
もう一つは、酪酸菌そのものを摂ること。生きた酪酸菌が腸に届けば、食物繊維などをエサとして大腸のエネルギー源となる酪酸が産生される。「食品で酪酸菌が含まれているのは臭豆腐(豆腐を発酵させて作る中国の伝統食材)といった臭みの強い発酵食くらい。酪酸菌を摂取するなら、整腸剤やサプリメントも登場しているので賢く利用するのも一つの手」(西沢さん)
腸が元気になれば、腸内環境がよくなり、おなかがスッキリ。パフォーマンスの向上を目指すなら、腸のコンディションを整えることから始めてみては?
持ち歩く“腸活”始めよう!
おなかの不調に悩んだ時は整腸剤を活用することもおすすめ。忙しい時こそ、食物繊維と有用菌の摂取で、効率的な腸活を。「自分のコンディションは自分でコントロールする」と決めて行動に移すことが、できる女性への第一歩かも。
取材・文/市原淳子 写真/木村和敬
日経BP総研 客員研究員