lesson2 プロテインを賢く選ぶのが継続のカギ 
 講師: ロート製薬食品事業グループ・桃原 淑さん

たんぱく質不足が気になる女性たちへ

 女性が手に取りやすく、運動と一緒に飲んでもらいたいプロテイン配合食品「プロポ」を開発したのは、ロート製薬の桃原さん。大学と大学院で食と健康をテーマに研究を重ね、9年前に入社。2018年の夏、女性の健康をサポートする食品事業グループに抜擢され、各部署の女性たちを巻き込みながら、1年以上かけ商品を市場に送り出した。

「たんぱく質は筋肉をはじめ、肌や髪、爪を作る主成分になる。不足すると体力や免疫力も低下し、疲労感が続く等、健康面に影響する点に着目し、プロテイン製品の開発は、美容への意識と、しなやかな筋肉をつけたい女性の健康サポートに役立つと考えました」と桃原さん。

 筋肉づくりには、運動とセットでたんぱく質が必要だが、実は、多くの日本人女性のたんぱく摂取量は減少傾向が続いている。忙しい毎日、食事だけで十分なたんぱく質を摂ることが難しいのは、桃原さん自身の実感でもあり、そこにプロテイン習慣を取り入れれば、的確にたんぱく質を補うことができるようになる。

「プロテインは、マッチョでストイックな男性や一部の女性だけが摂るものと考えている方も多く、もったいないと思っていました。選び方が分からない、飲み始めてみたが味が苦手でやめてしまったという声も多く聞かれ、『女性が手に取りやすく、続けたくなるプロテイン』を作ろうと考えたのが、プロポ誕生のきっかけです」

 筋肉は体がスムーズに機能するために欠かせない。適度な運動でしなやかな筋肉を維持することで、ボディラインも美しく締まる。筋肉量が増えると基礎代謝が上がるため、同じ食事をしても太りにくくなる。全身の血流も整って疲れにくくもなる。一方、運動をすると筋肉のもととなるたんぱく質が分解されやすい状態になるため、運動習慣には一層たんぱく質が必要と考えられる。「せっかく運動しても、たんぱく質を補わなければ、体を傷めつけて終わっているような状態になりかねません。手軽にたんぱく質補給できる商品が一助になればと思いました」

そのプロテインは植物性? 動物性? 選び方を知ろう

 まずは、プロテインの基本を知ろう。プロテインには、大きく分けて動物性と植物性の2種類がある。動物性プロテインの代表格は牛乳由来のホエイプロテイン。そして、植物性では大豆由来のソイプロテインが有名だ。それぞれに下のような特長がある。

動物性:吸収が早く、運動後のリカバリーに適する
植物性:食物繊維が豊富でゆっくりと吸収され、腹持ちがよい