「年収の1割までが旅行費予算」という考え方

貯金の目標額を決める以上に大切ともいえる「予算」という概念。社会人になったら、貯蓄額を増やすためにも、ぜひ「予算」ルールを身に付けてください。無計画な出費を減らすことができ、同時に、がんばって働いて得た大切なおカネを、不安なく有意義に使えるようになります。

 旅行のための予算は、年間で組むのがコツ。例えば、「手取り年収の10%まで」といった、自分なりの上限を決め、予算内で旅行プランを立て、多彩な国や都市を訪れてください。もし節約旅行がつづいて年間予算が余ったら翌年に繰り越し、自分にとっての“ぜいたく旅行”をかなえるのもよいでしょう。

働き方改革で生まれる自由時間を意識的に使う

 いわゆる「働き方改革関連法」が2019年の4月から施行され、すべての企業に、社員に年5日の年次有給休暇を確実に取らせることが義務付けられました(※年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して)。忙しさや会社の規模、部署の雰囲気などで有給休暇を消化しづらいことが多い日本の企業文化が、国の主導で大きく変わる、エポックメイキング的な年度となりました。

 残業時間短縮に向けての協定もでき、副業を認める企業も増えつつあり、自分らしいライフプランがより描きやすくなるでしょう。自由時間は結果的に、本来の仕事をするときのモチベーションや質のアップにもつながるだろうと、私も期待しています。

 今春入社した人には、有給休暇に関する職場の変化を実感しづらいかも知れません。時間の使い方の選択肢が増えた分、新しい何かに活かせそうですね。その選択肢の1つが、楽しみも学びも得られ“旅行”です。