カードなどの明細を使いこなし
自分の消費グセを分析する

 これまで家計管理の王道だった家計簿は記録することだけで満足し、分析に至れない人がほとんどのようです。そもそも、家計簿が長続きしないという声もよく聞かれます。しかしキャッシュレス決済の支払明細のおかげで、これからは誰でも支出の振り返りとこれからのマネーライフに役立つ分析までを短時間でできるようになります。

 Web明細やスマホのアプリ明細を適宜チェックするのはもちろん重要ですが、さらに、月に1度は実際に手で「実はむだづかいだった支出」にマーカーを引いてみることもおすすめします。ことに「変動費」の明細はプリントアウトした書面での分析と反省を習慣にしてみてください。「変動費」は暮らしを豊かにしワクワクするための支出。明細で、何を食べたか思い出せない外食、買ったものを覚えていない少額の履歴、入会したが通えずにいる習い事、習慣のように毎日ついテイクアウしているカフェのドリンクなど、冷静に振り返ると「さほど価値が感じられない出費」項目にマーカーを引き、その合計金額も書き出してみましょう。

 半年間、月に1回ずつこの振り返り作業を続けてみると、意識していなかったむだな出費、後悔しがちな買い物のクセなど、自分の支出傾向が見え、徐々に満足度の高い上質なおカネの使い方ができるようになります。

 最近の私が反省した例をひとつ。値引きもあり、節約の意味も込めて缶ビールを箱でストック買いしました。ところが以前より多く飲みすぎてしまうはめに。カラダにも財布にもよくない買い物だと反省し、以降ビールのストック買いは厳禁にしました。

20代は人生初の貯めどき
機会を逃さず賢く貯める

 一般的に人生の3大貯め期として挙げられるのは「独身の時」「DINKS期」「子供の独立後から定年退職まで」の3回といわれます。

 その1回めは働き始めてすぐ到来するため、気付くと通過してしまっていたという声も多いもの。新社会人のみなさんは、キャッシュレス決済の利点も活かしながら、ぜひこの貯め期を逃さず、心豊かに過ごしていただきたいと思います。

<b>この連載を監修するのは、風呂内亜矢さん</b><br> ふろうち・あや●ファイナンシャル・プランナー(FP)、 CFP(R)認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。会社員時代、26歳の時に貯蓄80万円でマンションを衝動買いし物件価格以外の諸経費に驚きマネーについて学び始める。2013年にFPとして独立。各メディアでマネー情報を精力的に発信。NHKや民放の情報番組への出演、著書共に多数。最新書籍は『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)。
この連載を監修するのは、風呂内亜矢さん
ふろうち・あや●ファイナンシャル・プランナー(FP)、 CFP(R)認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。会社員時代、26歳の時に貯蓄80万円でマンションを衝動買いし物件価格以外の諸経費に驚きマネーについて学び始める。2013年にFPとして独立。各メディアでマネー情報を精力的に発信。NHKや民放の情報番組への出演、著書共に多数。最新書籍は『ほったらかしでもなぜか貯まる!』(主婦の友社)。

(文/風呂内亜矢 イラスト/小迎裕美子 構成/太田留奈)

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