“もったいない”や“イライラ”を解消する

 「ラベルライターは発売から約30年。便利で幅広いシーンで活用されてきましたが、ユーザー調査をしたところ使い勝手に不満の声もあがってきました」と尾澤さん。

 ユーザー調査では、(1)テープ先頭の余白部分が無駄、(2)テープ使用後のカートリッジのゴミが気になる、(3)テープの台紙がはがしにくい、(4)テープをはがした跡が残るーーーという4つの不満があがったそうです。

 「そこで、こうした“もったいない”や“イライラ”を解消するため、Latecoを発売しました」(尾澤さん)

エコに配慮し無駄をなくしたラベルライターLateco(ラテコ)。ユーザーの不満を解消し、従来のラベルライターよりもさらに使い勝手が向上した
エコに配慮し無駄をなくしたラベルライターLateco(ラテコ)。ユーザーの不満を解消し、従来のラベルライターよりもさらに使い勝手が向上した

【不満解消1】ラベル先頭の余白部分を大幅に抑制して、テープを節約

 「ラベルライターの構造上、どうしてもテープの先頭部分に余白が生まれます。従来はこの余白がたくさん出ていたので、もったいないからとカットした余白のごみをシールとして活用する方もいらっしゃいました。そこで、余白部分を従来モデルの5分の1となる最小3mmまで抑えるように改良。無駄を減らすことで、いままでより多くラベルを作ることができるようになり、コスト削減につながりました」(尾澤さん)

従来モデルで作成したラベルの先頭余白は16mm(上)、Latecoで作成したものは3mm(下)と大幅に低減。テープのコスト削減が可能に
従来モデルで作成したラベルの先頭余白は16mm(上)、Latecoで作成したものは3mm(下)と大幅に低減。テープのコスト削減が可能に

【不満解消2】詰め替え式のテープで、プラスチックごみを削減

 「従来モデルは、テープがなくなったらカートリッジごと捨てなければならず、ユーザーからプラスチックゴミを捨てるのがもったいない、分別がわかりにくいという声がありました。最近では、プラスチックゴミが問題になっていますよね。そこで、詰め替え式のテープを採用し、ゴミを大幅にカットすることができました」(尾澤さん)

左が従来モデルのカートリッジ、右がLatecoのカートリッジ。テープを詰め替え式にしたことで、カートリッジは再利用でき、ゴミはテープの芯の紙ゴミだけになった
左が従来モデルのカートリッジ、右がLatecoのカートリッジ。テープを詰め替え式にしたことで、カートリッジは再利用でき、ゴミはテープの芯の紙ゴミだけになった

【不満解消3】ネイルした手でも台紙からはがしやすく、作業がスムーズ

 「台紙からテープをはがしにくく、イライラするし、時間がもったいないという不満がありました。とくに、ネイルをしていると余計にはがしにくいようです。しかも、はがれないからといって角を折ると、はがれやすくなる原因になっていました。そこで、テープのみに切り込みを入れることで、台紙からはがしやすく、作業がスムーズになりました」(尾澤さん)

【不満解消4】ノリのあとが残りにくいから、ファイルの再利用も可能

 「月や期が変わったらファイルを変えることも多いオフィス。ラベルがはがしたときにノリのあとが残っていると、それを隠すためにさらに大きいラベルをどんどん重ねて貼るしかなく、使い回しがしにくい、ということがありました。新開発のテープは、強い粘着力でしっかり貼れるけれど、はがしやすいノリを使用しているので、ファイルが再利用しやすいです(紙製を除く)」(尾澤さん)

樹脂製ファイルの場合、粘着力が強くないとはがれてしまう。そこで、粘着力は確保したまま、はがすときにノリのあとが残りにくいテープを新開発(上は従来品)
樹脂製ファイルの場合、粘着力が強くないとはがれてしまう。そこで、粘着力は確保したまま、はがすときにノリのあとが残りにくいテープを新開発(上は従来品)