「おやつ=太るから我慢」は昔のこと。“世界一の美女”を育ててきたエリカ・アンギャルさんに、おいしく食べて健康になる注目の間食習慣「ヘルシースナッキング」の秘訣と、自身が活用する穀物「アメリカ産ソルガムきび」の魅力を伺った。

エリカ・アンギャルさん
エリカ・アンギャルさん
オーストラリア出身。2004年から8年間、ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして、ファイナリストたちに“美しくなる食生活”を指南。栄養学、薬理学、生理学など予防医学の専門知識をもとに、内側から美しくなるための食とライフスタイルを発信する

美と健康にプラスになるおやつ「ヘルシースナッキング」

 昨今、美や健康を意識する女性が取り入れているのが、健康的な間食を取って体を整える「ヘルシースナッキング」だ。「日本の働く女性は忙しくて食事がきちんと取れず、体づくりに必要な栄養が偏りがち。ヘルシースナッキングは、不足した栄養を補うための有効な方法」と、栄養コンサルタントのエリカ・アンギャルさん。

 栄養・運動・睡眠不足でストレス過多といわれる日本人女性。特に多いのが、おやつや食事代わりに糖質たっぷりの菓子パンやスイーツを食べるパターンだという。「こうした食品には食物繊維やたんぱく質がほとんど入っていないため、血糖値が急激に上がりやすく、インスリンが出て脂肪をため込みやすくなります。食べた直後は元気になりますが、すぐに血糖値が急降下するため、空腹を感じて食べ過ぎたり、集中力の低下、ホルモンバランスの乱れ、肌荒れの原因に。これらの食品に含まれる小麦や砂糖は依存性が高いので、悪循環に陥りがちです」

 間食で補うべきは、たんぱく質、食物繊維、良質な油。旬の果物やナッツ、ダークチョコレート、えだ豆など、美と健康にプラスになるものを選ぶことが大切だとアドバイスする。

エリカさんが愛用するビューティーグレイン「ソルガムきび」とは!?

 そんなエリカさんが普段の料理で積極的に活用するのが、「ソルガムきび」という穀物。欧米では“小麦粉に一番近いグルテンフリー食材”として注目される。自身がグルテン過敏症だったことがソルガムきびと出会ったきっかけだ。「味にクセがないため小麦粉に代替しやすいうえ、食物繊維、たんぱく質、ビタミンB、鉄分など不足しがちな栄養素が取れるのが魅力。難消化性でんぷんを含むので腹持ちが良く、満足感も高い」。実際に、疲れにくくなるなど、体調やメンタル面での変化を実感したというエリカさん。「食べ物は自分に対する一番の投資。賢く選び、おいしく食べることが内面からの美や健康に直結します」

欧米で注目! 古来穀物「ソルガムきび」の魅力

ソルガムきび
 紀元前より栽培される南アフリカ原産のイネ科の穀物で、世界五大穀物のひとつ。日本では“たかきび”と呼ばれ、雑穀の一種として知られる。世界で栽培される品種は数千種以上。近年、米国で食べやすく品種改良された「ホワイトソルガムきび」が日本でも流通し、新たな健康食材として注目される。

※「ソルガムきび」とは、アメリカ産食品グレードソルガムの認知度向上のためにアメリカ穀物協会が考案したアメリカ産食品グレードソルガム(ホワイトソルガム・ブラックソルガム)の総称。
●グルテンフリー
グルテンを含まないため、欧米を中心に認知度が高まるセリアック病、グルテン過敏症などグルテン起因の疾患を持つ人にも支持されているが、これらの症状のない人にもお薦め。粒を白米に、粉を米粉にブレンドしても使いやすい。

●食物繊維、ミネラルが豊富
ホワイトソルガムきび全粒粉は、食物繊維が100g中9.7g(小麦粉の約3.8倍)、マグネシウムは小麦粉の約13倍、鉄分は約6倍。精白粉は食物繊維が小麦粉の約1.7倍、マグネシウムは9 倍、鉄分は4.8倍(*)。難消化性でんぷんも多い。

●くせがなく、料理やお菓子に使いやすい
ホワイトソルガムきびは少しナッツに似た風味があるが、ほぼ無味無臭。雑穀特有のくせが少ないため、一緒に使う食材の風味や色が生かせる。スーパーフード穀物のなかでも比較的リーズナブルで入手しやすい。
(*データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/ソルガム(モロコシ)との比較)