doors世代の自分らしい働き方の見つけ方
鈴木さんは今、日々の生活の中でインプットの時間を大切にしていると言います。
「20代は、仕事、仕事、仕事と、とにかく仕事中心の生活でしたが、今は、仕事をして、休みつつも運動したり、美術館に行ったり、簿記の勉強をしたりと、日々の生活の中に少しずつインプットの時間を組み込むようにしています。仕事はできるだけ合理的に、生産性重視。そしてできたゆとりで、自分の本能に敏感になれるような時間、能力を拡張するためのアクションの時間をつくる。今よりもっとキャリアアップするためには、大事なことだと思います」
そんな鈴木さんの話を聞いて、榊原さんも深くうなずきます。
「私も30代になってから、会社員として社内で得られる知識や経験には限界があるのを感じ、ブランド・マネージャーのトレーナーになるための資格を取りにいったり、商品のブランディングに役立てるべく、ファッションやメイクの勉強をしたりしています。会社員でも、社内の中で自分を今までとは違ったポジションに持っていくこと、周りの人との差別化を考えて新たなインプットをしていくことは大事だと思います」
鈴木さんは、doors世代のワークスタイル、自分らしい働き方の見つけ方について、次のように話します。
「重要なのは、そもそも自分が何にコミットしたいのかということ。チームなのか、会社なのか、個人なのか、もっと違う大きなものなのか、どこのポジションで、どんな仕事をしたいかを、まずは大事にするといいと思います。また、やってみたいこと、興味のあることは、試しに1週間~1カ月かけて体験してみる。必要な情報はITツールなどを活用して積極的に取りに行く。そうやって、自分が心地いい状態を探してみてください。自分らしさを見つけるのって、難しいことだと思います。私も苦労しました。失敗して痛い思いをしたこともあります。でも、自分らしく働くためには、そうした取捨選択が必要だと思うのです」
また一方で、自分自身の体に意識を傾けることも大切だと鈴木さん。
「忙しいと、自分の体のメンテナンスを忘れがちです。私も20代の頃は仕事に追われる毎日で、自分の体の状態には鈍感になっており、視力が下がるなど、気づかぬうちに影響を及ぼしてしまいました。自分らしくいるためには、自分の体の心地良い状態を知ることも大事。well beingのために、自分の体に意識を傾けメンテナンスすることも忘れないでほしいと思います」