リアルの場で、魅力的な識者の知見に触れ、ならうことができると大好評の「魅ならい塾」。doorsアンバサダーであり、金融ワカラナイ女子のためのコミュニティ「きんゆう女子。」主宰の鈴木万梨子さんをメインスピーカーとしてお迎えした今回のセミナーでは、鈴木さんご自身の経験から、doors世代が自分らしい働き方を探るためのヒントを教えていただきました。また、株式会社シード営業企画部の榊原敦子さんと植杉一也さんは、働き女子として、また専門家としてそれぞれの立場から、目の健康やdoors世代のワークスタイルに合わせた賢いコンタクトレンズ選びについて伝授。参加者にとっては、これまでの自分を振り返り、今後の自分について考える良い機会となったようです。

キャリアアップや転職、起業における注意点

 セミナーの前半は、TOE THE LINE 代表取締役で「きんゆう女子。」コミュニティ主宰の鈴木万梨子さんと、株式会社シード営業企画部の榊原敦子さんのお二人に、ナビゲーターとしてフリーアナウンサーの三浦綾子さんが加わり、「私らしい働き方ってどう決める?キャリアアップと転職」というテーマでトークセッションが行われました。

 まずは鈴木さんの自己紹介から。鈴木さんは大学卒業後、大手旅行会社に就職。法人向け団体企画海外旅行コーディネーターとしてがむしゃらに働く中、よりクリエイティブな仕事がしたいという思いを抱くように。そして20代後半のある時、担当したツアーで出会ったお客様の話から起業を決意。金融系ベンチャーを経て、2016年3月にTOE THE LINEを設立しました。

<b>鈴木万梨子(すずき・まりこ)さん</b><br>株式会社TOE THE LINE 代表取締役/きんゆう女子。コミュニティ 主宰<br>獨協大学外国語学部入学、フランス語学科卒業。大手旅行会社でオーダーメイドの団体旅行の企画・営業・手配・添乗を担当。FinTechベンチャー企業に転職後、2016年TOE THE LINE設立。主に金融関連企業向けにブランド・プロデュースを行う。自由で等身大に生きる女性を増やすことをミッションに「きんゆう女子。」コミュニティでは、どこにも属さないポジションで金融をゆるく前向きに安心して学びシェアする場を提供している
鈴木万梨子(すずき・まりこ)さん
株式会社TOE THE LINE 代表取締役/きんゆう女子。コミュニティ 主宰
獨協大学外国語学部入学、フランス語学科卒業。大手旅行会社でオーダーメイドの団体旅行の企画・営業・手配・添乗を担当。FinTechベンチャー企業に転職後、2016年TOE THE LINE設立。主に金融関連企業向けにブランド・プロデュースを行う。自由で等身大に生きる女性を増やすことをミッションに「きんゆう女子。」コミュニティでは、どこにも属さないポジションで金融をゆるく前向きに安心して学びシェアする場を提供している

 起業して4年、鈴木さんは今改めて、「女性こそキャリアを築いて、経済的に自立すべきだと思う」と話します。そしてその裏付けとして、アメリカで女性向けの投資運用を提案するベンチャー企業がまとめたデータを紹介してくれました。

 「女性の給与額のピークは30代、一方で男性のピークは50代。女性はライフイベントによる経済的リスクが高く、生涯年収にも男女で大きな差が生まれます。これはアメリカのデータですが、日本でも状況は同じです。女性は、お金についてはよく分からないと話す人が多いのですが、こうした具体的な数値を見ると、自立することの重要性が分かると思います」

 ただ、キャリアアップや転職、起業については気をつけるべき点もあると鈴木さん。自身のこれまでの経験を振り返り、次のように話します。

 「今、転職も起業もハードルが下がってきています。目の前に魅力的なことがあったら、すぐにでも飛びつきたくなるでしょう。でも、誰かに言われたとか、時代がそうだからということで流されないでほしいのです。自分が本当にそれを欲しているかどうか、一旦立ち止まってよく考えてから行動することが大切です」

キャリアアップ、独立・起業のいいところと注意点、パラレルワークなど、「自分らしい働き方」のアドバイスをもらいました
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 また、自分の弱みやコンプレックスも大事にしてほしいと鈴木さん。

 「実は私は金融が苦手です。だからこそ、金融ワカラナイ女子のためのコミュニティ“きんゆう女子。”を立ち上げました。キャリアアップや転職を考える時、誰もがまずは自分の強みを生かすことを考えると思います。でもそこに固執しすぎると、逆に上手くいかない場合もあると思うのです。一方で私のように、自分の弱みやコンプレックスに強みと同じようなパワーが潜んでいる可能性も。だから、フタをしないで大事にしてほしいと思います」

 さらに鈴木さんは、人との付き合い方についても触れました。

 「人間関係を分断しない、多くの人とグラデーション的に付き合っていくことも重要だと思います。なぜなら、自分が言ったこと、行動したことが広がりやすい世の中だから。社内にいても社外にいても、どんなポジションにいても、プライベートな発言でさえも、キャリアにつながってくる可能性はあるのです」