他のメディアとの差別化

三島 いろいろなメディアが世の中にあふれているので、どうやって違いを出していくか、どうやってコンセプトを新しいユーザーに浸透させていくかが課題になると思っています。

 記事の内容や記事のネタ探しはどのように行っていますか? 誰のために何でこういう記事を書いているのかが分かると、SNSではエンゲージメントが取れたり、読者がついたりするんです。

―― ネタの収集の仕方は特に決まってないのですが、読者世代の20代から30代の女性の方に話を聞く機会が定期的にあります。そこで「困っていることはありますか」「知りたい情報ありますか」などとヒアリングして、そこから欲しい情報と思われるものを探っています。

 あとは取材先が読者世代の方が多いので、「何に興味があるか」「どんなことがはやっているのか」などを聞いてそこから発掘するみたいなのが多いですね。

三島 「現場で稼ぐ」みたいな形が主流ですか?

―― それが一番主ですね。

●●をSNSに落とし込む

三島 こういう情報を届けたいというミッションが明確であるので、これを「SNSに落とし込む」ことがまず一つ大事なポイントになります。SNSから消費者のニーズを得る「ソーシャルリスニング」も最近活発に行われていて、ユーザーがどんな情報を欲しているか、日経doorsに対して求めているコンテンツやアイデアももらっていくというのは一つの手で、それが好感度やイメージ付けにもつながると思います。

 事例としてはロッテのアイス「クーリッシュ」公式アカウントは定期的に週1回ぐらいのペースでユーザーさんに問いかけをします。「復活してほしいクーリッシュのフレーバーはありますか」「こういう新しいフレーバーあったら何がいいですか」「クーリッシュのパッケージのキャッチコピーに何が入っているか覚えていますか」などとコミュニケーションを取っています。

 公式アカウントに加えて、せっかく編集部員それぞれのTwitterアカウントもあるので、読者さんとのコミュニケーションがあってもいいかなと思いますよ。より身近に日経doorsを感じることができたり、自分の思いや意見がコンテンツとして反映されたりすると、コアファンを増やしていけると思います。