アクセンチュアの公共サービス・医療健康本部で経営コンサルタントとして勤務する山本亜純さん(27歳)。「日本の教育を変えたい」という自分の信念を、どうやって仕事と結び付けているのか。

本業とボランティア活動を両立できる

アクセンチュアの公共サービス・医療健康本部で経営コンサルタントを務める山本亜純さん

 山本さんには「日本の教育を変えたい」という揺るぎない思いがある。

 「私は高校まで公立で学んだ後、私立大学に進学しました。地元で公立高校での友人に再会した時のことです。就職や結婚について、とても限られた価値観に基づいて判断する友人がいたことが気になってしまって。その時を境に、日本の公立学校における教育の現場で、より広い情報が提供されるようにしたいと強く願うようになったんです」

 就職活動の末、コンサルタントとして課題を分析し、解決策を検討し、実行フェーズまで持っていくプロセスを学ぶ目的でアクセンチュアに入社する道を選んだ。

 アクセンチュアでは、「コーポレート・シチズンシップ(CC)」という取り組みがあり、人材育成をテーマに社会貢献活動を行っている。その活動の一貫で、社員には、頻繁にさまざまなボランティア募集のメールが配信される。山本さんが目を留めたのは、その中の一通。海外企業のインターンに参加する日本の女子学生のスキルアップ講座やメンタリングを行うボランティア募集のメールだった。アクセンチュアで働きながら、同時に、念願の教育に携わることができる。山本さんはこのボランティアへの参加を即決した。入社2年目のことだ。

 アクセンチュアではボランティア活動が目的であれば、本業に差し支えのない範囲で、本業と両立することが認められている。「もともとフレックスタイム制なので、例えば9時から15時までは本業を行い、15時から16時までボランティアのミーティングに参加して、その後また本業に戻るという働き方も可能です」。2016年度では、社員の約28%がさまざまなボランティア活動に参加している。もちろん本業が第一という基本ルールは厳守することは言うまでもない。では、なぜここまでボランティア活動を推奨しているのか。

 人事部・シニア・マネジャーの吉川眞知さんは「アクセンチュアの最大の資産は人材です。社員が、ボランティア活動で日常の業務とは異なる環境に身を置くことで、新しい気付きや発見を得て成長し、本業に生かしてほしいと考えているのです」と解説する。「弊社の社会貢献活動には世界共通のテーマ、”Skills to Succeed(スキルによる発展)”があります。人々のスキルを育成し、経済活動への参加を可能にすることを目指して、事業活動を通じて培った、スキル開発のノウハウを注ぎ込んでいるのです」

 実際、この活動を通して山本さんは自分のスキルが上がったと胸を張る。