体としてベストな妊娠時期は10代後半~30代前半

 卵子が若ければ若いほど妊娠しやすいということは、初潮を迎えた女の子であれば、10代前半でも早く妊娠したほうがいいのでしょうか?

 「妊娠のしやすさという点では若いほうがいいのですが、あまりにも若い10代前半で妊娠すると、子宮や膣が成熟しきっていないため妊娠や出産にリスクが伴います。女性の体にとってベストな妊娠の時期は、社会的なリスクは考えずに言うと、早くて10代後半から、30代前半がベストだと思いますね」

 体の準備という点では、まさにdoors世代は今が妊娠するベストな時期。とはいえ、しばらくは仕事を頑張りたいし、結婚もまだ先のこと。今すぐ妊娠してもいいとは言えないのが、正直なところですよね。では、働く女性にとって、いつまでに妊娠するのがおすすめなのでしょうか。

 「日本産科婦人科学会は35歳以上の初産を高齢出産としていますが、人によって体の状態や社会的状況も違いますし、働く女性がいつまでに妊娠すればいいかは一概には言えません」と高橋さん。そしてパートナーとしっかりコミュニケーションを取って関係を築いた上で、と前置きしながら、こんな話もしてくれました。

 「私は、結婚と妊娠の順番はどちらでもいいと思いますよ。今は、子どもが欲しいから、授かってから結婚するという方も増えています。結婚と妊娠の順序としては自由に、自然に任せてもいいと思いますね」「ただ、妊娠後に万が一独り身になってしまうと、思い描いていたのとは違う人生を歩むことにもなるので、そこは忘れずにパートナーとしっかり話をしておきましょう」

取材・文/川辺美希 写真/鈴木愛子