京都に本社を構えるIT企業、フューチャースピリッツ。入社1年目の宮田有紗さん(23歳)が仕事とともに打ち込むものとは?

週2~3日、17時に退社し、フィギュアスケートの練習へ

フューチャースピリッツ、入社1年目の宮田有紗さん

 宮田さんは週に2~3日、終業時間から1時間30分早い17時に退社し、バスや自転車で京都アクアリーナに急ぐ。目的は、フィギュアスケートの練習だ

 働きながらアスリート人生を送る人は、一般的に練習時間の確保や大会出場のスケジューリングで苦労する人が多いと言われる。フィギュアスケーターの宮田さんもその一人。就職にはとても悩んだ。

 フィギュアスケートとの出合いは、小5のとき。インラインスケートを手に入れ、毎日熱心に練習する姿を見た母親から、「フィギュアスケートをやってみない?」と誘われたのがきっかけだ。

 しかし、本来、フィギュアは幼い頃から始めた子たちが選手コースに入っていく世界。中1から京都府スケート連盟の京都スケート学校に入ったというのは、遅めのスタートだった。

 「スケートを辞めよう」と思ったことは2度あった。1度目は中学3年のとき。2度目は高校1年のとき。先の進路のことも考え、スケートの優先順位を下げそうになった。そのたびに母から「やめることは簡単。悔いなくやり切ったの?」と檄を飛ばされ、「その通りだ」と納得しつつ、踏ん張って続けてきた。

 だが、やる気はあってもスケートの技術は思うように上がらず、もどかしさが募るばかり。「スケートが好きなのに、どうしてうまくなれないの」と悩みながらもつらい時期を乗り越え、やっとスケートが楽しくなり、「もっともっと上手くなりたい」と思った。それが、ちょうど就職活動の時期と重なった

 「社会人になってスケートを続けるには、あまりにも選択肢が少ない。私も就職したら引退するものだと漠然と思っていました」