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今が本番、短期決戦でGo! 進め、doors世代!

「川下りキャリア」でもいい 入社11年目の働く価値観

リクルート・岩本亜弓「『今が一番』と言える自分でいたい」

悔しさをバネに奮闘 自分の「強み」に気付いた転機

 4年間『ホットペッパービューティー』で営業を担当した岩本さん。「自分は、目の前の仕事に夢中になるタイプなので、営業成績はよかった。でも、社内で表彰されることはあっても、『1番』になれたことがなかったんです。それがとても悔しかったですね」

 そんな折に、同期入社で同じく営業を担当していた仲間二人がマネジャーに昇格。一方、岩本さんはマネジャーへの昇格ではなく、「企画部門への異動」という人事を受けた。

 「異動当時は、めちゃくちゃつらかったんです。こんなに頑張ってきたのに、なんでだろうと……。慣れない企画職で努力するのも大変なことでした。そこで、どうすれば自分がこの場で頑張れるのかを立ち止まって考えたんです。その結果、『他人と違うキャリアを歩むことは悪いことではない。自分の中で人と違う道を進むことを受け止めて、自分の中の正解にしていこう』という考えに至り、頑張ることができました。そこから先は、企画の仕事がどんどん楽しくなり、できることが増えていって、自信も持てるようになった。すると、ある日、スタートアップの支援を行う新規事業開発部への異動が決まったんです」

営業、戦略企画を経て、新規事業開発部門のスタートアップ支援担当に。「他人と違うキャリアを歩むことを受け止めて、自分の中の正解にしようと、頑張りました」
営業、戦略企画を経て、新規事業開発部門のスタートアップ支援担当に。「他人と違うキャリアを歩むことを受け止めて、自分の中の正解にしようと、頑張りました」

 営業から企画を経て、スタートアップの支援に――。まさに、晴天のへきれきだった

 「新規事業開発部署での仕事は、創業したばかりの新しい会社に関わる仕事で大きなやりがいもありました。具体的には、スタートアップ企業を支援する『場』のコミュニティーマネジャーとして、企業同士をマッチングしたり、そこで働く人たちのチームビルディング(組織づくり)や、メンターとして関わったりする仕事です。今でいう『オープンイノベーション』という分野の仕事をしていましたが、人や組織の強みを見つけることや人と人とをつなげることが得意なのかもしれない、と気づくようになりました。当時は、3年半で2000人以上と面談。その時に、企業や個人の『個性』を生かし、生かされる社会をつくっていきたいと思うようになりました」

 突然の異動で自分の「強み」に気が付いた岩本さん。当時の経験を生かし、今は個人事業主としてもスタートアップの支援や、ユーザーを増やすためのファンマーケティングを行っている。

「今、ベストを尽くす努力」が未来の自分をつくる

 11年というキャリアの中でさまざまな困難を乗り越えてきた岩本さんだが、成果が見えにくく悩んだ時期もあった。「この仕事は何のためになるんだろう……」。そう落ち込んでいたときに偶然読んでいた本に書かれていた言葉が目に留まり、自分を勇気づけてくれた。

 仕事には必ず意味があり、3つに分類できる。それは「価値になる仕事」「お金になる仕事」「糧になる仕事」である――。

 仕事につまずいたときは、今でもこの言葉を思い出し、自分自身を鼓舞するそう。

 「自分の見方によって、仕事自体にいろんな意味や意義があるので、そこを意識するだけで、つらい時も乗り越えられるようになりました」

 岩本さんに5年後の目標を聞くと、こう答えてくれた。

「『5年後にこうなっていたい』というよりは、今ベストを尽くし、『今が一番いい』と常に言える自分でありたいです」

5年後は、今の自分が「いちばんイイ!!」と言える人になりたい
5年後は、今の自分が「いちばんイイ!!」と言える人になりたい

 まさに「川下りキャリア」を目いっぱい楽しみ、前に進んでいる岩本さん。その表情は明るく、視線は常に上を向いていた。

取材・文/吉田明乎 写真/吉澤咲子 構成/浜田寛子(日経doors編集部)

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