仕事もプライベートも全力に――。そんなdoors世代の女性たちは、どんな悩みや希望を持っているのでしょうか? 人には言えない悩みや直近の目標など、20代の本音を座談会形式で取材しました。仕事への取り組み方や、プライベートタイムとのバランスなど、リアルな声を前後編でお届けします。

座談会参加者プロフィール
Aさん=IT系企業 営業部所属の25歳。社会人4年目。2019年1月からメーカーの人事部に転職予定。コスメが好きで、さまざまなブランドの化粧品を使い、使用感をブログに書いている。

Bさん=製造業 企画部所属の27歳。社会人4年目。昨年まで愛媛県で働いていたが、会社の方針転換で部署ごと東京へ異動することに。現在は初めての東京暮らしを満喫中。最近、ホットヨガを習い始めた。

Cさん=メーカー 営業部所属の25歳。社会人2年目。転職活動をしていたが、希望していた企業からは内定が出ず断念。しかし現職で仕事が軌道に乗り始めた。メカなど技術分野の知識が豊富で、プログラミングを勉強中。趣味は合気道。

※年齢や所属は座談会開催時のデータです。

転職する? 起業する? 私たちのリアルな「今」

――皆さん、社会人2~5年目ということで、キャリアのフェーズとしては「駆け出し時期」といったところですよね。まずは現状と、直近の目標を教えてください。

Aさん: 以前から「20代のうちに2つの職種に挑戦したい」という思いがあり、転職することになりました。理由は、経験さえあれば片方の仕事がうまくいかなくなっても戻れるから。今まではIT企業で営業を担当していましたが、これからは人事。新しい職種で自分に何ができるのか試したいです。

Bさん: 私は石油関連の会社の企画部で、ガソリンスタンドのスタッフが受講する研修会の運営を担当しています。社会人4年目になり仕事に慣れてきたので、過去の事例を踏襲するのではなく、現場の声を吸い上げながら研修に自分の色を付けていきたいです。

Cさん: 私は印刷資材のメーカーで法人営業を担当しています。最近は、社内の新規事業提案制度にチャレンジ中。「会社の商品を自由に使えるゲストハウスを作る」という企画を提案しました。社内起業をするイメージで進められたらと思っています。

座談会には社会人2~5年目の女性たちが参加。「20代のうちに2つの職種を経験したい」「仕事に自分の『色』を出していきたい」「社内で新規事業を提案中」など、皆さん熱心に取り組まれている姿勢がうかがえます
座談会には社会人2~5年目の女性たちが参加。「20代のうちに2つの職種を経験したい」「仕事に自分の『色』を出していきたい」「社内で新規事業を提案中」など、皆さん熱心に取り組まれている姿勢がうかがえます

知識・技術・営業力… これまでのキャリアで身に付けたスキルは?

――社会人になってから今までの数年間で、どんな力が身に付いたと思いますか?

Aさん: 「聞く力」ですね。営業は、自社と取引先がウィンウィンの関係になるように課題を聞き出して解決しなければなりません。自分だけが利益を得られるように話を進めるのではなく、双方の利益を考えてコミュニケーションをとれるようになりました。

Bさん: 私は知識が定着しました。入社当時は石油にも自動車にも興味がなかったんですが、上司の勧めで『月刊ガソリンスタンド』という専門誌を読んでオイルの勉強を始めたんです。現場に行かないと分からないこともあると思い、オイル交換を見るためにカーディーラーまで行ったこともありました。

Cさん: 私も、Bさんと同じで知識が付いたと実感しています。現場を見ると仕事への取り組み方が変わりますよね。私も入社直後の研修で取引先の印刷会社を訪ね、印刷物が刷られていく工程を見ました。現場が見られるのはメーカーの特権! もともと機械など好きなので、社会科見学のようで面白かったです。

不安と緊張の連続だった新人時代 振り返ってみると……

――大変だった仕事や、やりがいを感じた瞬間について教えてください。

Bさん: 入社当初は、親世代の男性に社内電話をするとき、常に緊張していました。口数の少ない男性が多かったので怖くて。でも社内の飲み会に参加していたら話が盛り上がるようになり、信頼関係を築けたんです。人脈づくりに協力してくれた上司には感謝しています。

Aさん: 何事も最初は緊張しますよね。私も初めて大型案件を任されたときは不安でした。でもBさんのように周囲に助けを求めたら協力者が何人も現れたんです。そのおかげで無事にやり遂げることができ、それまでにはない大きなやりがいを感じました。

Cさん: 私は2年目になってようやくやりがいを感じるようになったところです。社内で頻繁に使われている集計データのデザインを変えたら「見やすくなった!」と同僚に喜ばれました。Aさんのようなビッグプロジェクトではなく日ごろの小さな改善ですが、自分のやり方が認められたようでうれしかったです。

「『小さな改善』の積み重ねが他者から評価されたときは、自分のやり方が認められたみたいで、とてもうれしかったですね」
「『小さな改善』の積み重ねが他者から評価されたときは、自分のやり方が認められたみたいで、とてもうれしかったですね」