Q 「形骸化した定例会議」への対策は?

 「無くす会議を決める」という行動を起こしてみましょう。このアクションを起こさない限り、いつまでたっても定例会議は無くなりません。当たり前の景色の中にビルトインされた会議という習慣は、「きっかけ」がないと自然には無くならないものです。

 ある企業では、形骸化した定例会議を無くすために、「会議裁判」というものを実施しました。ある部署の中で定期的に行われている会議を、ホワイトボードにすべて書き出し、「これは廃止できる」「これは回数を減らせる」「これはチャットに代替できる」と、一つずつ「裁判」にかけていったのです。

 その結果、この部署では定例会議が3割減。それに費やしていた時間や手間を、他の仕事に回せるようになりました。この「会議裁判」の良いところは、合議の場を設けて「みんな」で会議の終活ができるところ。誰か一人が「悪者」になることなく、無駄な会議を「みんな」で優しく闇に葬ることができるのです。

 できればこの裁判は、年1回は開催するといいでしょう。なぜなら、仕事は生き物。新しい会議は時間がたつと自然に増えていくので、定期的に実施して、「当たり前の景色」になる前に手を打つのが得策です。

Q 「参加する必要があるのかな?」と感じる会議への対策は?

 若手社員の場合、上司や先輩に「会議への不参加」を表明することは、なかなか勇気の要ることでしょう。ましてや誤解のない伝え方をするのは、至難の業。たとえ伝えられたとしても、その後の関係性も心配です。

「あれ、私、この会議、参加する意味あるのかな…?」そんなときは、どうするのが正解?
「あれ、私、この会議、参加する意味あるのかな…?」そんなときは、どうするのが正解?

 そのため若手社員ができる対策としては、自分のスケジュールやタスクを「見える化」して、周囲に示しておくことをオススメします

 例えば会社で使っているグループウェアに、自分のスケジュールを細かく書き込んだり、スケジュールや抱えている仕事のリストを紙に書いて、見えるように机に貼っておいたり。「見える化」しておけば、説明せずとも自分が抱えている仕事の「量」や「内容」を周囲に伝えることができるので、「無駄な会議に呼ばれる」という状況を改善していくことにつながります。

 上司であれ会議の主催者であれ、人は「悪気なく」相手のスケジュールを奪いがち。お互いに誤解することなく、気持ちよく働くためにも、こうした「仕掛け」上の工夫をしておくことも大切です。

☆理想は「計画したアウトプットが出る会議」
 会議で「計画したアウトプット」を出すためには、そもそも「計画」していることが大切です。会議を計画するときには、(1)目的・ゴール (2)インプット (3)アウトプット (4)関係者 (5)効率 という5つの要素がきちんと設定されているか、チェックしてみましょう。