「仕事は楽しいことばかりではない」とは思いつつも、楽しくなければモチベーションは下がるもの。モヤモヤを抱えてやる気が出ないときは、どうやってモチベーションを保てばいいのでしょうか。連載最終回となる第6回は、業務改善士の沢渡あまねさんに、仕事を楽しくするためのコツを伺いました。

「毎日同じことの繰り返しでモヤモヤ」モチベーションを上げる方法は?

 モヤモヤした気持ちは生産性を下げ、メンタルストレスの温床になります。故に、モヤモヤを抱えたままでいると、モチベーションが下がるのは当然。解決するためには、次に挙げる4つの方法を試してみましょう。

(1)改善にモチベーションを見いだす

 どんな仕事でも、慣れてくると新鮮さは薄れていきます。ルーティンワークにモヤモヤしているなら、もう一度その仕事をよく観察して、より効率的に行う方法や、付加価値を高める方法がないか考えてみましょう。

 私はこのプロセスを「仕事を科学する」と呼んでいます。「仕事を科学する」とは、日々の業務を一つひとつ細分化して、どのような手順や方法を踏めば仕事を効率的に進められるか、自分にしかできない価値を生み出すとしたら、どのようなことをすべきかを考えること。改善点を見いだすことによって、物事を俯瞰(ふかん)して考える力が身についたり、問題解決能力が高まったりします。

 モチベーションを下げたまま漫然と仕事をこなす人と、改善点を見いだして創意工夫をしながら仕事をする人とでは、成長スピードにも差がつくと思いませんか? ルーティンワークになっているということは、言い換えれば、無理をしなくてもその仕事をやり遂げる能力があるということ。そういう業務であればなおさら、仕事を科学して能力に磨きをかけていきましょう。

漫然と仕事をする人と、改善点を見いだして仕事をする人とでは、成長スピードにも差が生まれます(写真はイメージ)
漫然と仕事をする人と、改善点を見いだして仕事をする人とでは、成長スピードにも差が生まれます(写真はイメージ)

(2)仕事以外の自分や楽しみを見つける

 続いての解決法は、仕事以外に目を向けてみることです。というのも、モヤモヤしているときは、仕事だけでなく人生に対してもモチベーションが低くなっているもの。そのため、仕事以外の自分や、仕事以外の楽しさを見つけることも大切なのです。

 例えば、興味がある分野の勉強会に参加したり、料理に凝ってみたりするのもいいと思います。仕事のことはいったん忘れて、「楽しい」と思えることをしているうちに、自然とモヤモヤが解消していくこともありますよ。