自分の骨格を知り、ファッションを味方に!
もちろん、いくら「他者評価」が第一だといっても、自分に似合う服を着るのが大前提。似合う服を選ぶとき、重視すべきは「自分の骨格」。女性の骨格は「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」の3つに分類でき、それぞれ似合うファッションが違います。具体的な特徴は、
似合うアイテム:シンプルなジャケット、シャツ、Vネックなど定番アイテムを着ると、洗練された女性らしさが演出できる
●ウェーブ…体に厚みがなくて薄く、下半身に重心があるタイプ。
似合うアイテム:ふんわりしたブラウス、フレアスカート、ツイード素材のノーカラージャケットなど、曲線的なアイテムを着ると華やかな印象に
●ナチュラル…関節が大きく、しっかりとした骨格。肉感を感じさせないタイプ。
似合うアイテム:ざっくりニットやワイドパンツなど、体にフィットしないアイテムを着ると、スタイルの良さが際立つ
「骨格タイプに合った服を着れば、あか抜けて見え、女性らしさが際立ちます。反対に似合わないアイテムを着ると着太りしたり、服に着られて見えたりすることも。骨格診断はインターネットでも調べられるので、自分がどのタイプかチェックしてみましょう」
キャリアのフェーズに合った見せ方を
その上で自分のキャリアに応じた装いができれば、さらに好印象となります。
「例えば入社1~2年目の新人なら、みんなからかわいがられる素直さは必要ですが、頼りないのはダメ。フレッシュさをイメージさせるパステルカラーを着るなら、カーディガンやプリーツスカートといった甘いアイテムではなく直線的なジャケット、タイトスカートにしてバランスを取りましょう」
30代にもコツがあります。「30代なら、後輩から『頼りになる人』と思われる落ち着いた色合いのジャケットにしつつ、インナーは柔らか素材のシャツにすると『優しさ』も演出できます」
大切なのは「自分がどう見られたいか」を俯瞰(ふかん)し、そこにアイテムを足したり引いたりして、バランスを取ることだと余語さんは話します。
「相手目線」を意識したイメージトレーニングを
ビジネスファッションのカギは「見せる相手」と「どんな評価を得たいか」なんですね
20代なら「取引先からしっかりしていると見られたい」「先輩から見込みがあると思われたい」、30代なら「社内外で仕事ができると思われたい」「もっと重要な仕事を任されたい……など一度、自分の理想像を整理してみましょう。
「日頃から理想的なファッションやモデルの写真をストックしておくのも、おすすめです。雑誌をスクラップしたり、スマホのアルバムに保存したりすると、イメージトレーニングができ、買う服に迷わなくなりますよ」
相手に信頼されるためのビジネスファッション。自由におしゃれを楽しむオフの日のファッション。そんなメリハリの利いた装いができれば、仕事がもっと楽しくなりそうですね。
取材・文/三浦香代子 イメージ写真/吉澤咲子 イラスト/itabamoe 構成/浜田寛子(日経doors編集部)