連載「パラレルキャリアのすすめ」。これまで、自己実現型のキャリアの可能性を広げる選択肢として、複数の仕事を持つ「複業」をオススメしてきました。本業以外の業務を行うことで、本業にもそのスキルや知見を生かせるのがパラレルキャリアの魅力。今回は、実際に複業スタイルを実践している女性をご紹介します。デジタルマーケティング事業を展開するオプトで、SNSコンサルタントとして働く鵜ノ澤直美さん。彼女は、本業の他に、副業を行っています。なぜ、パラレルキャリアを始めようと思ったのか? 時間はどう確保しているの? 本業への影響は? 気になる実情を聞いてみました。

SNSコンサルタント×フォトグラファーとして活動

――まずは鵜ノ澤さんの複業スタイルについて。本業と副業、それぞれの中身を教えてください。

鵜ノ澤直美さん(以下、敬称略) 本業は、デジタルマーケティング事業を展開するオプトのソーシャルメディア事業部/Studio OptでSNSコンサルタントとして働いています。具体的な業務としては、企業のSNS支援や、関連するイベントの企画、オウンドメディアのコンテンツ制作、テレビ番組のSNS企画制作など。

 その他、副業ではフリーのフォトグラファーとして働いています。また、撮影の仕事から派生する形で、スマホ撮影術などのセミナー講師、フォトスポット開発、イベント企画運営などを担当することも。地方創生のプロジェクト企画推進や、音楽フェスのプロモーション支援、コミュニティマネージャーなどの仕事も広がっています。会社の副業制度が解禁された後、2018年頃から写真関連のお仕事を始めました。

オプト/Studio Optに勤務する鵜ノ澤直美さん。本業の主な仕事はSNSコンサルタント。その他、複業ではフリーのフォトグラファーとしても活動している

――なぜ副業を始めようと思ったのですか?

鵜ノ澤 「写真が好き」という気持ちが出発点になっています。

 小さい頃からカメラで写真を撮るのが好きで、高校生になると、当時流行していたSNS「mixi」に写真を投稿するようになりました。私の写真を見てくださった方から反応があるのが嬉しかったですね。当時は本名ではなく「むかいあお」という名前で活動していました。

 当時、お声かけくださった方々のサポートもあって、高校生が作る高校生のためのアートマガジン『FARU18』を編集長として立ち上げたり、「ウェブ美術部」という活動を始めたり。「このまま好きな写真の世界で独り立ちできたら」と夢を抱いて、プロになるための方法を知りたいと、著名な写真家さんにインタビューに行きました。すると、返ってきたのは「ただ写真をきれいに撮れるだけではプロとして活躍できない」という現実。写真技術だけでなく、作品を届けるための営業力や企画力が不可欠であることを思い知りました。

高校生の時に立ち上げた『FARU18』は、新聞にも取り上げられた

――写真撮影のスキルはどのように身に付けたのですか?

鵜ノ澤 写真は独学で習得しながら、「フリーランスとして活躍できるビジネススキルを身に付けよう」と四年制大学に進み、卒業後は就職しました。

 ですが、新人時代は本当についていけなくてつらかったですね。先輩の指示の意味も分からず、実地で経験を積みながら、必死に仕事の進め方とマーケティングを勉強しました。そのうち、写真の知識を生かして「どういう構図や色使いの写真であればエンゲージメントが上がるか」という分析を独自に行い、クライアントに提案すると、評価していただけるように。入社から3年後には、「Instagramといえば鵜ノ澤」という認識が社内外で浸透してきました。ビジネススキルがしっかりと身に付き、本業で成果を出し、土台がきちんと出来上がった実感を持てたので、副業でフォトグラファーとしての仕事を強化し始めました。