今回は会社員として働きながら、ベンチャー企業の社長を務める正能茉優さんが働く女性が持つ恋愛の悩みを、著書『普通のダンナがなぜ見つからない?』が話題になった戦略コンサルタントの西口敦さんに相談します。例えば、男性に頼みごとをした後、「ありがとう」とお菓子を渡すのはNGなんですって! それってどういうことなんでしょう?

「働くきながらも恋もするdoors世代に、いろいろと教えてください」と悩む正能さんに、「働いていることは、恋愛では強みになります」と太鼓判を押す西口さん
「働くきながらも恋もするdoors世代に、いろいろと教えてください」と悩む正能さんに、「働いていることは、恋愛では強みになります」と太鼓判を押す西口さん

恋愛本は矛盾だらけ、アラサーうつに陥る

正能茉優さん(以下、正能) 先日、日経doorsの創刊を記念したイベントがあり、そこでお話をさせて頂いたんです。20代、30代、40代と各世代の女性が登壇して、生き方や働き方について話したのですが、「あれ、私たち20~30代のdoors世代って、不確定な要素が多い」と思いました。上の世代のお二人は結婚して、お子さんもいて、「済」というハンコを押しているんですよね。もちろん、悩みや大変なこともあると思うんですが、一方、doors世代はまだ結婚も出産もしていない場合が多い。30歳を目前に控え、生き方に漠然とした不安を感じたんです。私はこれを「アラサーうつ」と呼んでいます。

西口敦さん(以下、西口) 結婚や出産だけでなく、恋愛も分からなくなってきてしまった?

正能 そうですね。人生について考えると、働き方だけでなく、恋愛や結婚のことも重要な要素なので。今日もこの対談に向けて、世の恋愛本をたくさん読んできました。でも、仕事モードで読むと、どこか納得がいかなくて(笑)。例えば彼にお願いごとをすれば喜ぶから、お願いしてみましょうと書いてある一方で、男は放っておいてほしい生き物ですと書いてある。読み物としては楽しいと思うのですが、脳みそを使って読むと「どっちが正解なの!?」と。

仕事帰りに彼に会うとつい「仕事モード」で話してしまうという正能さん
仕事帰りに彼に会うとつい「仕事モード」で話してしまうという正能さん

西口 なるほど。まあ大丈夫。一つ言えるのは、「恋愛に頭を使うのはとても重要」ということです。

正能 恋愛にも頭を使うのが大事とは、意外です。それって、いわゆる仕事のときと同じ頭の使い方なのでしょうか。例えば、仕事では相手のニーズに合わせて、テキパキ動きますよね。重要な連絡には即レスですし、仕事では時間を守るのも基本中の基本。

西口 恋愛ではそういうの、あまり必要ではないですね。というのは、それが全部できる女の子に「あなたに、僕は必要ですか?」ってなっちゃう。

正能 確かに。では、正しい仕事脳の持ち込み方とは、どうすればいいのでしょうか?

西口 仕事のやり方をそのまま恋愛に持ち込むのではなく、仕事で頭を使うように恋愛でも頭を使う、つまり、使いどころが大事なんです。