doors世代の起業家たちは、いつ事業のアイデアを考え、どうやって起業までたどり着いたのか。何につまずき、何が転機となったのか。起業の先にどんなドアを開こうとしているのか。さまざまなフェーズに立っている注目の起業家を取材する連載「起業 NEXT doors」。今回は、病気の家族を思う気持ちが起点となって、自身の科学的知見を生かして開発した「フラワリウム」の企画・販売事業を手掛ける興津理絵さんに話を聞いた。

自信喪失どん底が起業の原動力 フラワリウム開発(上) ←今回はココ
自信喪失どん底が起業の原動力 フラワリウム開発(下)

 咲きほこる本物の花をガラスボトルに閉じ込めたフラワーアート「フラワリウム」。ガラスボトルを傾けたり、上下逆さまにしたりすると、花がゆっくりと揺れ動き、幻想的な美しさを楽しめる。花の色彩を保つボトル内の液体は、科学的な知見を生かして製造されたものだ。その開発を手掛け、「フラワリウム」を販売する事業を立ち上げたのが、Greenery,Inc.代表の興津理絵さん。

 今や、大手雑貨店や百貨店などでも人気ギフトとして定着し始めた「フラワリウム」だが、実は、「最初は販売するつもりは全くなかった」と言う。

大学医学部研究員として脳の研究をしながら、フラワーアート「フラワリウム」を生み出した興津理絵さん。デザインや梱包箱のパッケージ画も興津さんが手掛けている
大学医学部研究員として脳の研究をしながら、フラワーアート「フラワリウム」を生み出した興津理絵さん。デザインや梱包箱のパッケージ画も興津さんが手掛けている
興津さんは起業までのプロセスで、この5つのdoorsを開いた
興津さんは起業までのプロセスで、この5つのdoorsを開いた