幹事になり、お祝い会を開いてみたら…

 そのとき、高村さんの脳裏によみがえったのは3.11の東日本大震災で、結婚式を延期した人たちのこと。

 「当時も結婚式を延期したカップルが何組もいたのですが、私は何もできなかったんです。その時の悔しさと、今こそ力になりたいという思いが湧き上がってきました」

 親友のために何かできないかと考え、高村さんが幹事となり、オンライン会議システムのZoomを使ってお祝い会を実施した。進行表などはなく、時間も30分程度だったが、友人たちが20人近く集まり、心温まる会を開くことができた。

 「私は長くウェディングプランナーを務めてきましたが、改めて『結婚式の一番大事な部分』に気づかされました。これまでは、一生に一度の結婚式だからと、どうしてもドレスやブーケ、お料理や演出の映像といったことに気が向いてしまっていたのですが、本当に大切なことはシンプルだったんです。ちゃんと『おめでとう』『ありがとう』を伝えること。人とのつながりやぬくもりを感じる時間を過ごすことが何よりも大事だったんだと」(高村さん)

熱意を姉に託し、新事業が動き出す

 困っているカップルを救いたい──熱い思いに突き動かされ、高村さんは「妄想帳」と呼んでいるアイデアノートを手に取り、アイデアを思いつくままに書き出した