「コロナ禍で結婚式をあきらめたカップルを救いたい」と、「おうちでオンライン結婚式・Stay Home Wedding TOKYO」を立ち上げた黒田佳奈子さん、高村えり子さん姉妹。発案からサービス開始までは2カ月というスピード、そしてお互いにZoomとLINEのみのやりとりで事業を立ち上げた。そして、クライアントとのやりとりもオンラインのみ。まさに「ニューノーマル」なビジネスを始めた原動力とは?

オンライン結婚式事業を2カ月で立ち上げた姉妹(上)
オンライン結婚式事業を2カ月で立ち上げた姉妹(下) ←今回はココ

全部リモートで事業を立ち上げた

 高村えり子さんが発案したオンライン結婚式の「おうちでオンライン結婚式・Stay Home Wedding TOKYO」は新会社ではなく、WOMAN COLLEGE(東京・港)の新事業の1つという形態で、2020年の4月に本格的に動き始めた。まずは毎日LINEでやりとりをしながら、週に1回のZoom会議で準備を進めることになった。

 「毎日、妹からものすごい熱量のメッセージが届くので、途中で『もう、無理!』『実際に会って話そうよ』と言ったこともあります(笑)。でも、当時は緊急事態宣言下、コロナ禍で実際に会うこともままならなくて。特にこだわったわけではないんですが、結果的にすべてオンラインで準備することになりました。

左:高村えり子さん「プランナー時代の思いも蘇り、やりたいことがあふれてくるんです」 右:黒田佳奈子さん「妹の情熱を整理して形にするのが、私の役目です」
左:高村えり子さん「プランナー時代の思いも蘇り、やりたいことがあふれてくるんです」 右:黒田佳奈子さん「妹の情熱を整理して形にするのが、私の役目です」

 スケジュールを共有し、姉の黒田さんが、妹の高村さんの思いを受け止めて、ロードマップを作って整理していく。「ただ、この事業は妹が発案したもの。事業の大きな枠組み以外の部分は、8割方は妹の意見を尊重しました」(黒田さん)

<黒田佳奈子さん、高村えり子さんの起業5つのdoors>1.結婚式延期カップルを救いたいという使命感/2.妹の情熱と姉の冷静な判断の組み合わせ/3.互いに信頼できるパートナーであること/4.小さいトライアルを重ねて、スピードを上げる/5.拙速に進めない、起業の原点に立ち返る