「年齢を重ねるとアプローチしてくる男性の層が変わった」「あのとき、結婚しておけばよかった」……20代後半になり、周囲の結婚ピークもあいまって、改めて自分や相手の市場価値を意識し始めたというN子さん。結婚したい。でも、相手に求める条件を諦めたくない。そんな揺れるN子さんに桃山商事の清田隆之さんはどんなアドバイスを送るのか――。この記事は下編です。

結婚したい「交際相手のレベルも落としたくない」(上)
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 そもそもN子さんはなぜ婚活を始めようと思ったのでしょうか。

 相談文には、「コロナ禍になって、誰か安心できる人と一緒にいたいと思うようになった」とあります。

 考えてみたいのは、N子さんの言葉の「安心できる人」という部分です。

「パートナーに求める安心」とはどういうものなのか

 辞書によれば、安心とは「不安や心配がないさま」のことです。

 そして、不安とは原因や対象がはっきり存在しないがゆえに生まれる恐れの感情を意味します。原因や対象が具体的に存在する「恐怖」と明確に定義が区別されていることから分かるように、「よく分からない」ということ自体が不安の原因です。

 確実な予防策はないし、感染してしまったら瞬時に生活が変わってしまうし、ワクチンや保障についても不透明だし、今の状況がいつまで続くかも分からない──。

 コロナ禍は言ってしまえば不安の塊であり、そんな中で安心を求める気持ちが高まるのもよく分かります。

 そんなN子さんがパートナーに求める「安心」とは、具体的にどのようなものでしょうか。