主導権がない恋愛になると…

 (1)から考えてみます。相談文にある「待機状態」とは、言い換えれば「主導権がない」ということです。さらに「彼のほうからはあまりにも連絡がない」ともあります。このような状態では相手からの好意も感じられないだろうし、尊重されている感じも得られないし、ましてや将来のことを一緒に考えていけるパートナーにはなかなか思えないのではないかと想像します。

 しかし、たまに連絡が来るのが厄介なところで、会えば会ったで楽しいかもしれないし、「忙しい時期を乗り越えれば少しは変わるかな」といったような期待も抱いてしまうかもしれない。そもそも「いつ連絡が来るか分からない」状態というのは感情の起伏を作り出し、不安と期待と喜びの間を激しく往復運動する「ジェットコースター恋愛」になりやすい。ゆえに「苦しいけどやめられない」という状態が続いている部分もあるかもしれません。

時間やコストを無駄使いする感覚

 次に(2)ですが、これは端的に言って「いい男がいない」という問題ですよね。出会う機会自体はそこそこあって、デートらしいこともしている。そういう中で強くひかれる人、何かピンと来るものを感じられる人が出てくれば、迷いなく彼から新しい男性へ、言葉は悪いかもしれませんが乗り換えることができる。

 そもそも、スポーツ観戦や映画鑑賞、カフェでのおしゃべりなどは、忙しすぎる現在の彼とは望んでもできないことですよね。おそらく興味のある人とであれば、「土曜日の朝10時にフツーのチェーン店のカフェで待ち合わせて、3時間」も話すというデートはとても楽しいものになるはずです。そのため、デートの仕方というより、単純に相手に興味が持てない、あるいは相手が凡庸でつまらない男性だった……という話なのだと思われます。