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わたしのレジュメ

23歳で起業 アプリ大ヒットの裏で収益化に苦しむ

関口舞 アプリで多くのユーザーの心をつかんだけれど

企画したサービスが相次ぎヒットするも、激務で体調を崩す

 ベストナインが世界中でヒットした後、投資家の人から資金調達できたことで、当面の人件費には困らない運転資金を確保できました。2016年には、「内面マッチングで恋人を探す婚活サービス」をスタート。でも、婚活サービスは一人のユーザーに登録してもらうだけでも、たくさんの広告費用がかかります。人件費が掛かっていたので、その広告費をカバーするのが難しかった。そこで「nine」をPRしたときのように、「婚活サービスをPRするためのサービスを作ろう」と考えました。

 企画したのは、内面マッチングの世界観を体現するような性格診断サービスでした。それがきっかけとなり、現在、世界中で700万人以上のユーザーに利用されるまでになった超精密性格診断「mgram(以下、エムグラム)」を、松村君が実際の開発に落とし込めるようにデザインして作ってくれました。これは高精度な性格診断アルゴリズムで、「自分を構成する8つの性格」が分かるサービスです。婚活サービスの世界観を体現しているサービスでもあるので、PRになると考えたのです。

 しかし、エムグラムはヒットしたのですが、それまで婚活サービスの資金調達に苦戦していたりしたこともあり、私が体調を崩してしまったのです。そこに、国内外からのベストナインの対応に追われた過労が重なり、約1カ月、休職することになりました。

「マッチング」の魅力を再認識した

 復職後も松村君と働きたかったのですが、松村君にはエムグラムを軸にした次のビジョンがありました。ただ、私は婚活サービスを信じて登録してくれた人のためにも、エムグラムだけにサービスを絞るという方針変換をなかなか決意できなくて……。彼のビジョンを薄めずに最大限活躍してもらうためにも、2017年にマッチングサービスの会社だったLIPを、性格診断の会社に変えて彼に一任することにしました。ただ、私はそれまでマッチングサービスに命を懸けてきました。だから、次にやりたいことがなかなか見つからなかったのです。

 そうした悩みの中にいるとき、ずっと考えていました。私は人生のワンシーンごとに、自分の本当の気持ちと向き合って、自分が思った通りに道を選んできたことに後悔はない。

 でも、それができずに悩んでいる人は少なくありません。例えば、ベンチャー企業の役員クラスの方の中には、企業価値を下げないように、実は転職したいのに、その思いを周りに言い出せない方がいらっしゃいます。私は直近1年間くらい、そうした方々から相談を受け、企業とマッチングさせるという支援をしてきました。そうした仕事をしながら、「やはり私はマッチングを通して誰かに喜んでもらうことが好きだ」と実感したのです。

 今はキャリアコンサルタントのような立ち位置で、相談者に合う転職先を紹介する仕事をしています。ただ、それだけではなく、もう一つチャレンジしたいことがあるのです。

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