フジテレビでアナウンサーを務めていた大橋マキさんは、人気絶頂の入社2年目で退職を決意し、アロマセラピストに転身しました。その裏にあったのは、「自分で選んだ道は幸せな道にしたい」という強い思い。なりたい自分になれず涙があふれてきた新人時代、半年間のイギリス留学を経て、現在に至るまでの道のりを聞きました。

前編 人気絶頂なのに2年でフジTV退社、涙の理由 ←今回はここ
後編 都心を離れ田舎暮らし 「予想外の人生」は楽しい

アナウンサー時代 限界を超えエレベーターで涙

 私がアナウンサーを目指したのは、「取材で見聞きしたことを自分の言葉で伝えたい」という情熱があったからでした。当時の夢は、報道に携わること。しかし入社して1、2年で報道の仕事が回ってくることはなく、バラエティ番組などが中心でした。

 スポーツ選手の取材では、親しみを込めたものだったと思うのですが、ポカッと頭をたたかれることが多く、なかなか真摯なインタビューが叶いませんでした。今思えば、お茶の間の視聴者に笑ってもらうという役割を与えられていたのかもしれません。けれど当時は、その役割を自分で受け止めて消化することができなかったんです。

 そしてとうとう、番組を終えてアナウンス室に戻るエレベーターの中で、涙が静かにあふれていました。自分の意志とは関係なく落ち続ける涙。「仕事が辛い」「辞めたい」と思っていたわけではないのですが、心は限界だったのかもしれません。

アナウンサー時代は人気絶頂だったが、「心は限界だった」