挫折感ばかりの社会人スタート

 大学生活で何も見つからなかった私は、就活を始めましたが全くうまく進みませんでした。最終的に、リポーターの仕事と並行してインターンをしていた企業2社から、なんとか内定をいただきました。

 しかし、熟考の結果、2社とも辞退する結果になりました。インターン中の姿勢を評価してもらえて、とてもうれしかったですが、1社は社風が自分に合わないという理由です。もう1社は、働き方が理由です。

 内定をいただいた時に頭をよぎったのは付き合っていた彼、今の夫のことでした。当時、社員が毎日遅くまで働いていて、休みは日曜日だけという環境で、すでにJリーガーとして活躍していた彼を支えるのは難しいだろうと思ったんです。

 仕事もしたいけど、大好きな人と一緒にいたい。そのためには、両立できる環境でないと難しいと考え、悩みに悩んだ末、こちらも辞退しました。

 こうして何もない状態から、私の社会人生活1年目が始まりました。でも、「ニート」のままで過ごすわけにはいかない。ですから、「自分が社会からお金をもらえることは何か」と考え、「やりたいこと」よりも、「今できること」に目を向けました。

 例えば、ミスキャンパスつながりで知り合った大学生ブロガーと企業のPR案件のマッチング、イベントのプロモーション企画のアドバイスなど。知人やつてをたどって、さまざまな人と会い、企画をプレゼンすることから始めたんです。

 こうして形になっていったのがPRやプロデュースの仕事です。少しずつ仕事の幅が広がっていきました。ある打ち合わせの席でクライアントが「ライフスタイルプロデューサーの村上さん」と紹介してくれたんです。自分の役割が明確になった気がして、うれしかったですね。

 この時はまだ「私はフリーランスでいい」、そう思っていました。

「出会った方には必死で話をして、企画をプレゼンしていました」
「出会った方には必死で話をして、企画をプレゼンしていました」