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doors 旬のインタビュー

マスク用ストラップ緊急販売 32歳の女性社長が奮闘

大学卒業後に入社した外資系金融を1年弱で退職。母親が経営する小さなメーカーに入り、経営の腕を磨く

母からの「会社を手伝ってくれない?」

 退職後、次に進む道を探していたとき、母親の順子さん(現会長)から「(経営している)会社が忙しくなってきたので手伝ってくれない?」と声が掛かった。

 順子さんも香南子さんの父親も長野県出身で、長野県を拠点に、北関東に15店舗を展開する雑貨店を夫婦で営んでいた。しかし次第に夫婦間で経営方針の食い違いが生じて、離婚。順子さんは縁あって神戸市で雑貨店を立ち上げたが、うまく軌道に乗せることができなかった。東京のお客さんにアプローチするために場所を探し、2009年に横浜市にオフィスを移転させるに至った。

 手先が器用な順子さんは、それまでのような小売業ではなく、自分が欲しいと思った商品を自分で作るという製造販売を開始。当時はティッシュケースカバーやマイ箸ケースなどを作っていた。

最初のヒット商品はかわいいIDケース

 この頃が、ちょうど、香南子さんが証券会社でインターンを始めた時期と重なる。無味乾燥なIDカードケースではなく、「花柄とか、もっとかわいいIDケース、お母さん作れない?」という香南子さんの言葉が、会社の看板商品のヒントとなった。そのタイミングで、大手オフィス用品通販会社から「IDカードケースを作ってほしい」という依頼が舞い込んだのだ。

 当時IDカードケースといえば、ビニール製の安価な商品か、高額な革製品だけで、中間価格帯で、自分の好みでカスタマイズできる商品がなかった。早速商品を製作してみたところ大好評。東急ハンズやロフトなどにも商品が置かれることになった。

 「あのとき母の会社の社員は母ともう一人の二人だけ。注文はファクスで受けていました。ファクスに注文が届くと、『来た、来た』という感じで製作して納品していたんです」

 2011年5月に香南子さんは時給850円のアルバイトとして順子さんの会社に入った。最初の仕事は売上在庫管理システムの導入。それまで同社では注文をエクセルに手入力して管理し、在庫も正確に把握しておらず、香南子さんが1週間がかりで新システムを入れた。

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