「AKB48が私を強くしてくれた」

―― そんな川栄さんが“強い心”を持つようになったきっかけは?

川栄 AKB48ですね。「憧れのアイドルグループのメンバーになれたのなら選抜に入りたい。選ばれるためには、もっと強くならなくちゃ」って。気が弱かったら、胸を張ってアイドルはできないですから。

5年後、10年後は「楽しいと思ったことに挑戦したい」

―― 川栄さんの柔らかい雰囲気を見ていると、とても健やかな家庭で育ったことが容易に想像できます。どのようなご両親なのでしょうか?

川栄 母はとっても優しいです。父は、なんでも「しょうがないよね」って言っちゃうタイプ(笑)。お化けも高いところもへっちゃら。私はお父さん似なんです。

 両親とも、私のやりたいことを尊重してくれるので、仕事に口出しされたことは一度もありません。好きなことをやっていいよ、というスタンス。でも、私の作品は全部見てくれているので、そこに愛を感じます。

―― お仕事での夢や目標はありますか?

川栄 正直、はっきりと「これがやりたい」という夢はないんです。今はお芝居が楽しいけれど、5年後、10年後に自分がどう思っているかは分かりません。そのときそのとき、楽しいと思ったことに挑戦したいです。

映画『きみと、波にのれたら』のヒロイン・ひな子。大切な恋人を亡くした後、仲間に支えられながら、自分の使命を探し始める
映画『きみと、波にのれたら』のヒロイン・ひな子。大切な恋人を亡くした後、仲間に支えられながら、自分の使命を探し始める

取材・文/橋本 岬 写真/稲垣純也

川栄李奈
川栄李奈 1995年生まれ、神奈川県出身。女優。舞台『AZUMI 幕末編』(2015年)で初舞台初主演を務め、その後も連続テレビ小説『とと姉ちゃん』『フランケンシュタインの恋』、映画では『嘘を愛する女』『センセイ君主』『人魚の眠る家』など話題作に出演。『恋のしずく』では映画初主演を果たす。アニメーション映画への声の出演としては、『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』など。6月21日(金)より全国ロードショーされるアニメーション映画『きみと、波にのれたら』ではひな子役を演じる。