かつては「嫌いな女子アナ」ランキングの常連だった田中みな実さん。しかし『日経エンタテインメント!』(※)の調査で、人気ランキング上位に輝くなど、好感度は急上昇。その秘密に迫ります!
苦手=気になる存在 嫌みは受け止め笑いに変える
バラエティー番組の司会やコメンテーターとして、周囲に配慮しながらも正直な思いを伝える姿、美意識の高さなどで、多くの共感を集める田中みな実さん。そんな自らの今の立ち位置を、冷静に分析している。
「34歳の独身女が自分磨きをする姿や、嫌われていた人生を逆転できるかも、という部分に共感してくださる方がいるのかもしれません。でも、当事者からすれば突然の好感度の上昇はかえって恐ろしい。一時的なブームに乗せられないよう、客観性を持って、これから先、長く、興味を持ってもらえる対象であり続けたいです」
嫌みのない人懐こさに加え、局アナ時代から出演者の表情や声の変化を察知し、常に現場が心地よく回るようにしてきたことも、好感度の高さにつながっている。でも意外にも、仕事仲間に「友達」はつくらないそう。
「友達になった途端に遠慮が生まれ、意見や希望を言いにくくなる気がするんです。気の合う相手でも、お仕事でご一緒する以上は距離が近くなりすぎないよう心がけています。嫌味なことや、意地悪な発言をされたら、『もぉ、それどういうこと~!?』などと冗談めかして、気にしているという意思表示をします。しばらく経ってから『前に言われたことだけどさ……』なんて面倒くさいですし。モヤモヤしたら、その場で流さず、笑い話に変えながらうまく立ち回ることで、自分を守ることができると思うんです」
仕事では、苦手な相手を避けられないことがある。そんなときも、明るく話しかけるそう。 「局アナのころ、苦手意識を抱いていた先輩と部内で2人きりに。あまりの気まずさに耐えかねて、明るく話しかけてみると、『無理しなくていいよ』と一蹴され、それでもグイっと『いやっ、どうしても聞きたいことがあって!』と、ちょっぴりふざけながら、しつこくアプローチ。それがたちまち、私たちにとってのちょうどいい距離感に。『ぴーぴーうるさい!』『ぴーぴー』みたいな(笑)。こちらが抱く負の感情は相手にも伝わる。同時に、仲良くしたいという思いだって必ず伝わると思うんです」
一方で、プライベートのコミュ力は「かなり低い」。オフはほぼひとりで、友人との外食も月1~2回だそう。
「必要以上に誰かと関わろうとしないのは、自分が傷ついたり、相手を傷つけたりしないための防衛策。ひとりで過ごす時間に生まれる心の余裕があってこそ、仕事で無理なく他者と関われる気がします」