恋愛にも結婚にも家族にも、人の数だけ形があります。固定概念やバイアスを振り払って、自分らしい生き方・在り方を探してみませんか? この連載では、さまざまな人が織りなす恋愛、結婚、家族の形をお届けします。今回は、29歳のときに「子なし別居」を条件に婚活を始め、その体験をエッセー漫画『合理的な婚活』にまとめた横嶋じゃのめさんに話を聞きました。

(上)条件は「子なし別居」 29歳で始めたアプリ婚活の行方 ←今回はここ
(下)アプリで交際0日婚 最強婚の鍵は「本心と行動の一致」

横嶋じゃのめ(よこしま・じゃのめ)
横嶋じゃのめ(よこしま・じゃのめ)
平日は会社員として広告の営業を行い、休日は漫画創作や趣味のおたく活動に没頭。そんなある日、母親の病気がきっかけで29歳のときに結婚を意識するようになり、2016年10月に「子なし別居」を条件にマッチングアプリで婚活をスタート。2018年1月にアプリで出会った男性と結婚。著書に、婚活体験をつづったエッセー漫画『合理的な婚活~DINKsを本気で目指すおたくの実録婚活漫画~』『合理的な婚活 成婚編 ~子なし別居婚をめざすおたくの婚活実録漫画~』(共にホーム社)がある
会社員として働く傍ら、漫画家としても活動している横嶋じゃのめさん。自分の価値観を大切にしながら婚活を進めた横嶋さんは、どのようにしてマッチングアプリでパートナーと出会ったのでしょうか。上編では、婚活のきっかけや、「子なし別居」を希望した理由を聞きました。

母親の病気がきっかけで婚活をスタート

編集部(以下、――) 漫画にも描いてありましたが、婚活のきっかけは同居しているお母様が病気になったことだったんですよね?

横嶋じゃのめさん(以下、横嶋) はい。私の家は父と母が離婚していて、何かあったときに相談できる家族が母しかいなかったので、「もしも母がいなくなったら天涯孤独になる」と感じたことがきっかけです。

 さみしいだけならペットを飼うという方法もありますが、母の病気のことなどは、誰かに「話を聞いてほしい」と思うことがありました。だからペットを飼うのではなく、何かあったときに話ができて、気持ちを分かち合える人がいい。一過性の関係になる可能性が高い「彼氏」ではなく、尊敬できて信頼し合える「パートナー」が欲しいと思ったんです。

『合理的な婚活~DINKsを本気で目指すおたくの実録婚活漫画~ 』より (C)横嶋じゃのめ/ホーム社
『合理的な婚活~DINKsを本気で目指すおたくの実録婚活漫画~ 』より (C)横嶋じゃのめ/ホーム社