周囲の否定的なリアクション…どう受け止めた?
―― 「子なし別居婚」を希望していると聞いて、周囲の人はどのような反応でしたか?
横嶋 職場は自由な雰囲気なので、特に何も言われませんでした。ただ、仕事関係の年配の方たちからは、「その考え方は間違っている」「そんなワガママな結婚生活はあり得ないよ」といった反応が返ってきたことはあります。
―― そうした否定的なリアクションに対して、どう思われましたか?
横嶋 価値観を真っ向から否定されたことに対する憤りはありますが、仮に私が相手の考えを否定したとしても、相手が変わるわけではありません。それに年配の方たちは、「結婚したら一緒に暮らし、子どもを産み育てる」という価値観が絶対的な社会の中で生きてきたのだと思います。
そう考えると、私もその方たちと同じ時代に生まれて、同じ人生を歩んでいたら、今とは違う結婚観になっていたかもしれません。そのため、否定的なリアクションを真に受ける必要はないと思っていました。
「子なし別居」などの複雑な条件で相手を探すことはチャレンジかもしれませんが、誰かに諭されたり、とがめられたりするようなことではありませんよね。「相手が見つかりづらい」という形で本人に返ってくるのだから、それだけで十分ではないでしょうか。たとえ善意からでも、固定観念を押しつけることで、二重三重にその人を苦しめないでほしいと思います。
横嶋 もちろん、異なる価値観を尊重してくれる年配の方はいますし、自分と似た結婚観を持っている人であれば、年長者のアドバイスは参考になると思います。だから大切なことは、たとえ自分が年上であっても、自分と違う結婚観を持つ人や、異なる世代の価値観を否定しないことだと思いました。
そもそも結婚には、いろいろなスタイルがあっていいはずです。専業主婦でも主夫でもいいし、子どもがいてもいなくてもいい。当人同士が納得して、それぞれが望む関係性を、オーダーメードでつくっていければいい。自分が思い描く幸せのビジョンに確信を持っているなら、それを追求して、自分が考える「最強の結婚」を実現していけばいいと思っています。
―― 横嶋さんも、自分が描く幸せのビジョンを追求して結婚されましたよね。後編では、婚活でつまずいたポイントや、結婚を決めた理由、結婚後の感想などを伺っていきたいと思います。
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取材・文/真貝友香 漫画/横嶋じゃのめ