この先も一緒にいるために選んだ「結婚」

津島 私は20代半ばで発達障害だと診断されたのですが、それが分かるまでは、うまく社会生活を送れない自分のことを責めていました。自立するために働きたいのに、就職どころかアルバイトも続けられない。そんな自分を「怠け者のクズ」だと思っていて、精神的に不安定になっていた時期に、わふこに助けを求めて電話をしたんです。その電話がきっかけで、2人で会うようになりました。

―― なぜ、わふこさんに電話をしたのですか?

津島 話を聞いてくれそうな雰囲気があったからです。口数は少ないけれど、人の話を真剣に、じっと聞いてくれそうな安心感がありました。実際、わふこに話を聞いてもらったことで、私も徐々に安定していきました。

―― その後、どういう経緯で結婚することになったのでしょうか?

津島 「この先もわふこと一緒にいたい」と思ったので、私から「結婚しよう!」と言いました。同棲だと両親が許してくれないと思ったので、一緒にいるための手段として、籍を入れることを提案したんです。根拠はないのですが、「一緒にいたらお互い得になる気がする!」という直感もありました。あまり深く考えず、勢いで気軽にプロポーズしたんです。

『夫は実は女性でした 』より (C)津島つしま/講談社
『夫は実は女性でした 』より (C)津島つしま/講談社