恋愛にも結婚にも家族にも、人の数だけ形があります。固定概念やバイアスを振り払って、自分らしい生き方・在り方を探してみませんか? この連載では、さまざまな人が織りなす恋愛、結婚、家族の形をお届けします。今回は、自身の体験をつづったエッセー漫画『夫は実は女性でした』(講談社)の作者・津島つしまさんに話を聞きました。

(上)「実は女性です」結婚8年目、夫からのカミングアウト ←今回はここ
(下)夫婦から婦婦へ、夫のカミングアウトを経て築いた関係

津島つしまさんは、20代の頃に高校時代の同級生と結婚。夫婦2人で、さほど大きなケンカをすることもなく暮らしていましたが、結婚8年目のある日、夫(以下、わふこさん)から「本当は女性なんです」と告白されました。離婚は選択せず、現在も結婚生活を続けている津島さんとわふこさん。上編では、結婚に至るまでの経緯や、津島さんの性別に関する考え方などを聞きました。
『夫は実は女性でした 』より (C)津島つしま/講談社
『夫は実は女性でした 』より (C)津島つしま/講談社

10年後に結婚するとは思っていなかった高校時代

編集部(以下、――) 津島さんとパートナーのわふこさんは、もともと高校時代の同級生だったんですよね?

津島つしまさん(以下、津島) はい。当時はまさか10年後に結婚しているとは思っていませんでしたが、高校2年生のときに同じクラスになったことがきっかけで友人になりました。卒業後は、たまにグループで飲み会やカラオケをするときに顔を合わせ、SNSでゆるくつながっている感じでしたね。

―― 2人が結婚したきっかけは何だったのでしょうか?