20代・30代にとってお金の常識は激変。将来の不確定要素も多いだけに不安なこともありますよね。doors世代へのお金のアンケート結果をベースに、使う・貯める・増やすに関する疑問や不安を追究します!

これから人生のさまざまな選択肢に直面していくdoors世代。日経doorsは20・30代の働く女性たちにお金の意識・実態調査を行いました。お金の使い方や資産形成の実態、不安・悩みなどの調査結果と併せて、お金の専門家にアドバイスを聞きました。

調査の概要
「20・30代のお金アンケート」
2018年12月21日~2019年2月28日
有効回答:284
回答者はシングルさんが6割近く、4割弱がひとり暮らしというライフスタイルで、半数近くが年収300万~500万円でした。

「親世代のお金の常識」は常識ではない

 お金をめぐるdoors世代の特徴や価値観はどのようなものでしょうか。自らも同じ世代のお金の専門家、横川楓さんは「親の世代や、少し上の世代とはお金の常識が大きく違います」と言います。「これから人生で選んでいく選択肢を広げるために、必要なのがお金。お金のリテラシーは若い世代には特に重要です」

自らも同世代のお金の専門家、横川楓さん。「若いうちからお金のリテラシーを身に付けることがとても重要になってくると感じます」
自らも同世代のお金の専門家、横川楓さん。「若いうちからお金のリテラシーを身に付けることがとても重要になってくると感じます」

 お金の使い方や、使う環境も大きく変わってきています。「若者がお金を使わなくなったといわれますが、好きなことには惜しまずお金を使う人は多いと思います。しかもネット環境が当たり前になり、どこにも行かずにアプリや動画、ゲームなどでお金が使えてしまう時代。インドアの趣味を持つ人が増えているというデータもあります」

 お金に関連する意識面はどうでしょうか。アンケートでお金に関して不安に思うことを聞いたところ、75%の人が「老後の備えが不安」と答えました。

 「周囲にも、将来のお金が不安だという人が多いですね。ただ、老後が不安といっても先のこと過ぎてあまり想像できず、特に対策もしていない人が大半だと思います。また、奨学金を借りている人が増えた世代でもあり、奨学金の返済がつらいという話も実際聞きます」

アンケートでも、不安と思う具体的な内容が多数寄せられました
アンケートでも、不安と思う具体的な内容が多数寄せられました
アンケートで寄せられた不安
老後に生活レベルを下げないためにいくらあればいいのか分からない。(30歳、学術研究・技術サービス)
・女性は結婚や出産で生活環境が変わる可能性があるので、今と同じだけ稼げるのか、貯蓄ができるかなど心配。(31歳、情報通信・IT)
・老後が不安。貯金しても不安は無くならない。(32歳、学術研究・技術サービス)
・25歳になり、周囲の結婚報告がちらほらと……。今後のご祝儀貧乏対策、自分自身の結婚資金確保が不安です。(25歳、不動産)

 ここからは、doors世代がお金をどう使っているのか、見ていきましょう。