よく知っていて応援したい企業の株に投資

 投資の入り口は25歳の時買った投資信託。長期保有するつもりでしたが「NISAからつみたてNISAへ切り替えた際、ある程度利益も出ていたのでいったん全部売却してみました」。

 そして2年前に個別株の取引を始めました。最初に買ったのはヤマト運輸。「私は楽天市場で頻繁に買い物をするのですが、宅配業者の中ではヤマト運輸が使いやすいと感じていたので」。買って2、3週間で利益が出たところで売却。「当時は自分の取引ルールがまだ確立していませんでした」

 桐谷広人さんの優待生活に憧れて外食企業の株を買ったこともありましたが「買ってみたら株価が下がり、たかだか数千円の優待券のためにドキドキするのはイヤだな、優待目当てであまり興味のない企業の株を持つのは自分に向かない」と考えたゆうきさん。以来、「自分がよく知っていて応援したい企業、マイナスになったとしても納得できる企業に投資することをルールにしています」

 ゆうきさんは、スマホサービスを利用して、海外の株に小口投資もしています。スマホサービスの「One Tap BUY」では、米国株はアマゾン・ドット・コム、ウォルト・ディズニー、スターバックスなど、日本株なら任天堂、トヨタ、花王など誰でも知っている有名企業の株が1000円から買うことができます。「個別株にいきなり数十万円が充てられない人でもこれなら買えるし、トレードの練習にもなると思います」

少額から可能な投資先に分散

 月々の投資先はiDeCoとつみたてNISAにほぼ3分の2。残りの3分の1を、不動産クラウドファンディングと外貨に充てています。

ゆうきさんの現在の投資先(月々)
・iDeCo
 DCインデックスバランス(株式80)
 ひふみ年金(保有のみ)
・つみたてNISA
 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
 楽天・全米株式インデックス・ファンド
 コモンズ30ファンド
・不動産クラウドファンディング
・外貨(メキシコペソ)

 不動産投資型クラウドファンディングは最近注目されてきた手法。収益物件ごとにネットで投資を募り、物件の賃貸収入や売却益から収益を分配します。「不動産投資に興味がある女性は多いと思いますが、ローンを組んで投資用不動産を購入するのはハードルが高い。最低1万円からと小口で投資でき、投資先物件の情報開示に力を入れている点がいいと思いました」

 もう一つ、少しずつ購入しているのが外貨。取引はFXを利用しますが、レバレッジ(証拠金倍率)を1倍にして為替変動によるリスクを抑え、スワップポイント(二つの通貨の金利差)で利益を狙います。値動きが比較的安定しているメキシコペソを購入し、円資産からの分散を図っています。

取材・文/秋山知子(日経doors編集部)