俺のスカート、どこ行った?

破天荒な女装家教師が活躍する痛快ドラマ

 話題性が高いのは、『俺のスカート、どこ行った?』(日テレ系)だ。私立高校を舞台にしたニュータイプのカリスマ教師の物語となる。

 52歳のゲイで女装家の国語教師・原田のぶおが高校に赴任してきたところから始まる痛快な学園エンタテインメント。かつてはゲイバーを経営し、酸いも甘いもかみ分けたのぶおが、巨大な権力に負けない力を発揮し、本音で向き合いながら生徒の心を解き放つ。

 古田新太が主演し、女装パフォーマーでエッセイストのブルボンヌがキャラクター監修を務める。生徒役には、King & Princeの永瀬廉、なにわ男子の道枝駿佑と長尾謙杜のほか、男女とも多数の若手俳優が起用されている。1月期にヒットした『3年A組』同様、存在感を示す新人が出てくるか注目されている。脚本は、『部活、好きじゃなきゃダメですか?』(18年)で初めて連ドラの脚本を執筆した、25歳の劇作家・加藤拓也が担当する。

俺のスカート、どこ行った?
4月20日スタート 土曜22時 日本テレビ系

頭に来てもアホとは戦うな!

「アホ」な人の攻略法が分かるコメディー

 『頭に来てもアホとは戦うな!』(日テレ系)は、2018年の「単行本・ビジネス書ジャンル」ランキング1位(トーハン調べ)で、シリーズ累計発行部数75万部を突破したビジネス書を原作とするコメディー作品。

 ケンブリッジ大学を飛び級で進学し、MBAを取得して帰国後、老舗おもちゃメーカーに入社した谷村小太郎には野望があった。しかしその道のりでさまざまな「アホ」が立ちはだかる。「嫉妬アホ」や「お節介アホ」など、限られた財産である時間とエネルギーを奪い、未来を邪魔する「アホ」たちがありとあらゆる場所に出現するが、小太郎は体力と頭脳を駆使しながら、彼らと「戦わずに」未来を切り開く。

 連ドラ出演は4年ぶりとなる知念侑李が主人公を演じる。脚本は、『声ガール!』(18年)や『ゆうべはお楽しみでしたね』(19年)など、エッジのきいた作品を多く手掛けている吹原幸太が担当する。スタッフには演出の明石広人、鈴木亜希乃プロデューサーと、『トドメの接吻』(18年)の制作陣が名を連ねる。

頭に来てもアホとは戦うな!
4月22日スタート 月曜24時59分 日本テレビ系

ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~

「月9」らしい、爽やか医療ドラマ

 『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)は、診療放射線科を舞台にした『グランドジャンプ』(集英社)で連載中のマンガが原作。患者の病やけがの根源を、レントゲンやCTの画像から見つけ出す専門家たちの戦いを描く。

 アメリカで最も権威のある放射線科医から認められた、掟破りの放射線技師・五十嵐唯織を窪田正孝が演じる。唯織が帰国後に働くことになる甘春総合病院の前院長の娘であり、放射線科医の甘春杏には本田翼がふんする。二人は幼なじみで、唯織はいちずに杏のことが好きだったが、杏は唯織のことを全く覚えていないという恋愛要素も見どころとなる。

 興行収入40億円を突破するヒットとなった映画『マスカレード・ホテル』の鈴木雅之監督が演出を手掛ける。代表作には『HERO』シリーズなどがあり、一見地味な放射線科が舞台だが、爽快でダイナミックな演出になるのではと期待されている。

ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~
4月8日スタート 月曜21時 フジテレビ系

 今話題のテーマがたくさん詰まった今期のドラマ。この機会に、これからの働き方、ネット上の個人情報やLGBTなど、さまざまな社会問題を「自分ごと」のように考えてみてはいかが。

文/内藤悦子