女性たちがしたためてきた「怒」をスカッと解消してくれる、パワフルで爽やかなガールズドラマ『NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち』を紹介します。

立場や職種が異なる、3人のガールズの共通点は「怒」

 「お茶くみが女性社員の仕事」とされていたり、「お酌をするのが女性の役目」との暗黙のルールがあったり……。今を生きる私たち働く女性は、日々「怒れる」現実と戦っています。

 年の功もあり、少しずつ交わすのがうまくなれば、次にくるのは、必殺「結婚いつするの?」「子供はいつ?」攻撃。「それって私が男性なら、聞きますか?」筆者は何度そう思ったか分かりません。

 今回は、これまでに女性たちがためていた「怒」をスカッと解消してくれる、パワフルで爽やかなガールズドラマ『NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち』を紹介します。

 舞台は、米国全土で多大なる影響力を持つ女性向けライフスタイル誌『スカーレット』編集部。ここで働く3人の20代女性たちが、自身のキャリア、そして恋愛に悩みながら、互いに叱咤(しった)激励し、前に進んでいくパワフルなストーリーです。

 日本では、2018年の年末よりHuluで配信がスタート。久しぶりのガールズドラマ到来とあり、当時多くのメディアがこぞって紹介していたのを覚えています。そして、今年からいよいよNetfllixでも3シーズンが配信開始に。さらに多くの女性たちに見てもらえるようになった今だからこそ、改めてこの作品の魅力を紹介したいと思います。

 セクシュアリティーやジェンダー、人種や女性特有の病気、フェミニズム……。「今を生きる女性」を描く上で、避けては通れない数々の社会問題を、世界最先端の街ニューヨークで働くオシャレな20代女性3人の目線から、ポップに映し出します。

(C)2019 Universal Television LLC. ALL RIGHTS RESERVED. うれしい時も悲しい時も立ち上がる時も。いつも手を取り合って前に進むサットン、キャット、ジェーンの3人(写真左から)
(C)2019 Universal Television LLC. ALL RIGHTS RESERVED. うれしい時も悲しい時も立ち上がる時も。いつも手を取り合って前に進むサットン、キャット、ジェーンの3人(写真左から)

 このドラマの面白いところは、主人公3人のキャリアがそれぞれ全く異なること。独り立ちを目指すアシスタントライターのジェーンに、ソーシャルメディア部門責任者のキャット、秘書からアシスタントスタイリストへ転身するサットン。世代は同じなのですが、職種も、昇進のスピードもそれぞれバラバラです。

 立場は違えど、皆、日々アンフェアな出来事に怒り、自分なりの正義と戦いながら、夢の実現に向けて一歩ずつ歩みを進めています。「夢」を持っていること、「戦う野心があること」こそ、3人に共通する部分なのです。