3.「教育」を学ぶ

2000年代から北欧の教育法が世界的に注目されています。その中でも、デンマーク生まれの「フォルケホイスコーレ」という生涯教育の場に強い関心がありました。18歳以上であれば、いつでも誰でも学ぶことができる場所。「人生の学校」とも呼ばれています。

知識やスキルよりも、教師や生徒の共同生活(全寮制)での対話を通じて、自分自身や社会(民主主義)について学んでいきます。「立ち止まる」機会を提供し、自分自身がどう生きたいのか、社会の一員としてどう貢献していくのか、徹底的に見つめていく時間・空間が準備されています。そんな教育を肌で感じながら、仕事や子育てに生かしていきたいと思っています。

フィジーもデンマークも幸せの国

 以上、長々と能書きをたれてしまいましたが、要は「家族みんなの持続可能な幸せ」を実現するためのヒントを3つの拠点で探索できればいいと思っています。

 フィジーとデンマーク。地理的にも、気候的にも、経済的にも、真逆の国ではありますが、検索ワードを「幸せ」とすると、同じジャンルの国になります。面白いですよね。

 次回は、一見、正反対な側面を持つように思える両国の共通点を深掘りしてみたいと思います。世界を代表する「幸せな国」の共通項とは何なのか、お楽しみに。

文・写真/永崎裕麻